《宝塚市議会報かけはしテキスト版》 第241号 令和元年(2019年)5月1日(水曜日) 編集発行宝塚市議会 *宝塚市議会報かけはしテキスト版は、宝塚市議会報かけはしの写真や画像、一部表グラフなどを省いてテキスト形式で編集しています。 文書読み上げソフトによっては、正しく読み上げできないこともあります。 誌面へのご意見やご感想は、議会事務局までお気軽にお寄せください。 宝塚市議会事務局 〒665-8665 宝塚市東洋町1番1号 電話 0797-77-2168(直通) ファックス 0797-74-6902 【1面】 3月定例会の概要 ○一般会計・特別会計・企業会計の予算を可決 ○文化芸術センター・庭園の指定管理者を決定 【2〜3面】 ************************* 2019年度 一般会計・特別会計予算を可決 ************************* 3月定例会の初日(2月15日)に市長から16件の新年度予算が提案されました。 市議会では、予算特別委員会を設置し、3月11日から15日にかけて慎重審査を行いました。 3月定例会の最終日(3月27日)の本会議において、全ての予算が可決されました。 [委員会審査]  <新年度予算案と財政状況> 一般会計は、予算規模が794億2千万円。前年度比で6億7千万円(0.9%)の増となっています。 また、特別会計15件については、予算規模の合計額が480億3千万円余。前年度比で11億9千万円余(2.5%)の増となっています。 本市の財政状況は、歳入では、市税や国からの交付金など、大幅な増加を見込める状況にありません。一方、歳出では、子育て支援の充実や高齢社会の進展による 社会保障関連経費の増加や公共施設の老朽改修など、支出増の要因が山積しており、新年度も引き続き厳しい財政運営が予測されています。 <予算特別委員会での審査> 一般会計予算では、経常収支比率が100%を超え、予備費1億円を含む、6億3400万円もの財政調整基金(※)の取り崩しを計上しています。 予算特別委員会では、こうした背景を踏まえ、アクションプランの着実な実行や行財政改革推進の観点から質疑が行われました。 また、第6次総合計画の策定など、「今後10年の宝塚市の姿」を考えていく上で、少子高齢化・人口減少が進む中での待機児童対策や公共施設マネジメントなど、中長期的な視点に立った質疑も行われました。 さらに、市民福祉金の段階的廃止に伴う代替策などの新規拡充事業や児童虐待、いじめ対策など、さまざまな観点から質疑を行い、市の考え方や方向性をただしました。 [主な質疑] <問い>まちづくり協議会について、どういったことが条例で整備される想定か。 <答>具体的な内容は検討中だが、まちづくり協議会の根拠規定となる。定義、運営、活動、市との連携が盛り込まれると考える。 <問い>非常備消防事業で、消防団員200人分の報酬を予算計上。年齢要件を緩和した効果及び消防団員の昼間の勤務地の把握は。 <答>年齢制限の上限撤廃以降、6人が入団。勤務地は未調査だが、会社員等の被用者が七十数%である。 <問い>ひとり親家庭生活学習支援事業は民間事業者に委託される。今後の市のサポートは。 <答>今後の方向性は進学を中心に考えているが、子どもたちが抱える悩み等について、市と事業者が連携してフォローしていきたい。 <問い>新ごみ処理施設整備事業の計画が当初より2年ほど延伸。老朽化が進む現施設に影響が出るのでは。 <答>施設が古い分リスクは大きいが、新旧いずれの施設でも、基本的に毎年一、二億円の整備費が必要。 <問い>プレミアム付商品券事業の対象者の予測は。 <答>対象者は最大値で非課税者が5万人、0〜2歳児が6千人。過去の状況から、申請率は約85%と想定。 <問い>特別会計介護保険事業費予算について、低所得者保険料軽減繰入金を9千万円程度増額した理由は。 <答>平成27から30年度までは第1段階の保険料の軽減を実施した。平成31年度からは消費税増税に伴い、第2段階、第3段階と拡大し、対象者が増えるため。 [総括質疑] <問い>財政調整基金を取り崩した予算編成について、市としてどう考えるのか。 <答>歳入の範囲で歳出を組む行財政運営が目指すべき姿。行財政改革等で効果を出しながら、着実に取り組まなければならない。 <問い>市営住宅の家賃滞納では、滞納額が300万円になるなど払えない額になっている。法令や条例では明け渡し請求のタイミングを、3カ月の滞納としている。 滞納者の負担を大きくせず、法令を順守するためにも、滞納3カ月以上の人への対応を検討すべきでは。 <答>新たに債権整理要綱を作り直し、早期対応に努めている。3カ月を契機として納付相談等を行い、適切な対応を行うため、入居者の生活実態を把握して、せいかつ応援センターにつなぐなどの対応を行う。 <問い>障害者福祉事業では、市単独事業が約8割ある。社会保障給付の増加で市民一人当たりのコストが増加。持続可能な行政運営とするため、どう考えているのか。 <答>財政状況や行政能力を考えると、地域社会やNPOの機能は必要。行政としてすべきことを見極める必要があると考えている。 <問い>配食サービスが終了する。行政サービスとしては一定の役割を終えたとのことだが、これまでの質をどう担保していくのか。 <答>配食サービス終了に当たっては、地域包括支援センターやケアマネジャー、民間事業者等と連携して丁寧な対応に努めていきたい。 <問い>ひとり親家庭生活学習支援の対象者は、児童扶養手当の受給世帯だが、対象外でも困窮する家庭は多い。市民福祉金の代替施策として不平等感を感じるが。 <答>対象者は今現在、貧困であることが前提になる。今後、基金の状況や専門的知見を踏まえ、対象拡大や新たな施策を検討したい。 <問い>男女共同参画に係る予算の多くが、男女共同参画センターの指定管理料。さまざまな課題がある中で、対象者が偏っていないか。 <答>同センターを拠点とした啓発は指定管理者に任せ、同センター以外の出前講座などの啓発は市が行い、補完して取り組んでいる。 <問い>「CAP」いじめ防止プログラムは、平成30年度から開始したが、新年度予算で半分の100万円を削減。子どもたちの命を守る視点でいけば、予算を補正してでも充実すべきでは。 <答>同プログラムの実施で成果が出ている。今後、指摘を踏まえて検討したい。 ※財政調整基金(=財政調整積立金)とは 地方公共団体において年度間の財源の不均衡を調整するための積立金のことです。 地方公共団体の健全な財政運営を確保するための「貯金」と言えます。 社会情勢や経済状況の変動などによる収入減、災害等により生じる予期せぬ支出を埋めるとき、緊急性の高い大規模な事業の経費等に充てられます。 [一般会計歳入歳出予算の款別構成比] <歳入> 794億2千万円 市税44.6% 353億8886万円 国庫支出金17.0% 134億9971万5千円 市債10.0% 79億5088万7千円 県支出金7.1% 56億5694万4千円 地方交付税5.0% 39億7700万円 地方消費税交付金4.5% 35億8200万円 使用料及び手数料2.8% 22億1541万6千円 諸収入2.2% 17億1113万7千円 繰入金1.7% 13億6035万7千円 分担金及び負担金1.3% 9億9573万1千円 寄附金0.8% 6億4640万2千円 地方特例交付金0.8% 6億49万4千円 その他2.2% 18億3505万7千円 <歳出> 794億2千万円 民生費45.7% 363億2043万2千円 教育費11.1% 87億6806万9千円 総務費10.9% 86億6448万6千円 公債費9.9% 78億9101万円 土木費8.8% 69億9862万1千円 衛生費8.2% 64億9152万3千円 消防費2.9% 23億3460万2千円 商工費1.1% 8億2712万6千円 議会費0.6% 4億8831万1千円 その他0.8% 6億3582万円 [各会計別歳入歳出予算額の概要及び審議結果] [会計別] [一般会計]全員一致可決 2019年度予算額 79420000000円 2018年度予算額 78750000000円 増減額 670000000円 増減比 0.9% [特別会計] <国民健康保険事業費>全員一致可決 2019年度予算額 22061100000円 2018年度予算額 22437400000円 増減額 △376300000円 増減 △1.7% <国民健康保険診療施設費>全員一致可決 2019年度予算額 106800000円 2018年度予算額 114200000円 増減額 △7400000円 増減比 △6.5% <農業共済事業費>全員一致可決 2019年度予算額 216500000円 2018年度予算額 136500000円 増減額 80000000円 増減比 58.6% <介護保険事業費>全員一致可決 2019年度予算額 21047300000円 2018年度予算額 19721300000円 増減額 1326000000円 増減比 6.7% <後期高齢者医療事業費>賛成多数可決 2019年度予算額 244400000円 2018年度予算額 4157300000円 増減額 87100000円 増減比 2.1% ◆本会議での各議員の賛否 賛成 あさたにあき、いしくらかよこ、いふくよしはる、いのうえきよし、いわさまさし、えばらかずあき、おおかわひろゆき、おおしまときこ、かじかわみさお、きたやまてるあき、たけしたまさひこ、てらもとさなえ、とみかわこうたろう、なかのただし、ほそかわともこ、ふじおかかずえ、みやけこうじ、わかえまさし(五十音順) 反対 たなかこう、たぶちしずこ、となきまさかつ、みとみとしゆき(五十音順) きたのさとこ議長の裁決について 過半数議決の場合、議員には賛成・反対の表決権がありますが、議長には表決権がありません。ただし、表決において賛成・反対が同数つまり「可否同数」になった場合、議長には可決か否決かを決定する裁決権が認められています。 <財産区(9件)>全員一致可決 2019年度予算額 150735000円 2018年度予算額 86262000円 増減額 64473000円 増減比 74.7% <宝塚市営霊園事業費>全員一致可決 2019年度予算額 204300000円 2018年度予算額 187000000円 増減額 17300000円 増減比 9.3% <計> 2019年度予算額 127451135000円 2018年度予算額 125589962000円 増減額 1861173000円 増減比 1.5% [討論の概要] 本会議で、後期高齢者医療事業費予算に対して次の反対討論がありました。   75歳以上の高齢者を別枠の保険に囲い込む差別的な医療制度であり、75歳以上の人口と医療費が増えると保険料に跳ね返る制度設計になっている。 制度自体に反対する趣旨から、本議案に反対する。 【4面】 ************************* 代表質問 ************************* 代表質問は、市長の施政方針や予算の内容について、市議会がその内容や考え方等を確認し、市政運営について問いただすものです。 本定例会では、2月26日、27日の2日間、各会派を代表する6名の議員が質問を行いました。 [たからづか真政会] ・将来を見据えた協働のまちづくり ・行政評価システム ・オール宝塚としての観光 [公明党議員団] ・まちづくり協議会 ・阪急小林駅周辺整備事業 ・ひとり親家庭生活学習支援事業 ・中学校の部活動 ・幼児教育・保育の無償化 ・プレミアム付商品券 [日本共産党宝塚市会議員団] ・平和啓発への取り組みを ・消費税増税による影響は ・国民健康保険税の減額を ・がん検診受診率向上を [安全で誇れる宝塚をつくる会] ・市民との協働の推進 ・予算規模に市民の声は生かされているか [市民ネット宝塚] ・これからの都市経営 ・観光・文化・産業 ・安全・都市基盤 ・命を守るまちづくり ・市立病院 [ともに生きる市民の会] ・市公文書における表記 ・障害者優先調達推進法の受注例 ・障害者・児の計画等 ・障害者の市職員採用 ・障害者スポーツ・文化 [施政方針] 1年間の市政運営に関する設計図で、基本方針と主要な施策が述べられています。市長から3月定例会で示され、その方針に沿って平成31年度予算が提案されました。 ときめく日々が、たからもの。宝塚 人々の絆の輪を広げ、誰もが生きやすい社会の実現を目指す。 <市政運営の基本方針(抜粋)> 1 命を守るまちづくり 自ら災害に備える意識の醸成を図り、地域での支え合いをより強くし、日頃から災害への備えや避難に関する情報を伝えるとともに、市の万全な体制を確保する。 2 安心して暮らせるまちづくり 高齢者から子育て世代まで幅広い層が集える居場所づくりや、高齢者が就労や地域で活躍し、生きがいを得る仕組みづくりについて検討を重ねる。 3 将来を見据えた行財政運営 時代の変化に合わせ、スピーディーに市民の要請に応え、行政の役割を果たすため、既存事業の見直しや選択と集中による財源確保に努めるとともに、安定した財政基盤を確立する。 <主要な施策(抜粋)> 1 これからの都市経営 ・まちづくり協議会を条例で位置付け ・建物施設の保有量最適化方針を策定 ・新庁舎工事及びひろば整備工事に着手 ・自然休養村センターの用途を廃止し、西谷地域の行政拠点とするための耐震改修工事に着手 2 安全・都市基盤 ・地区防災計画作成など共助の取り組みを推進 ・「機能別消防分団」を発足 ・安全・安心カメラを当初計画箇所全てに設置 ・犯罪被害者などに寄り添った支援を推進 ・都市計画道路や一般市道を計画的、効率的に整備 ・上水道の老朽化した管路や配水池・加圧所の耐震化を実施 3 健康・福祉 ・認知症サポーター養成講座を引き続き開催 ・市内福祉事業所などによる共同受注窓口の活動に対する助成を開始 ・居宅訪問型児童発達支援事業を開始 ・市立病院について兵庫医科大学との連携を強化 4 教育・子ども・人権 ・中山五月台小学校と中山桜台小学校の統合に向けた取り組みを協働で推進 ・中学校部活動ガイドラインを新たに策定 ・たからっ子「育み」プラン後期計画に、保育の質に配慮した対応を付加 ・経済的に厳しいひとり親世帯への学習塾を利用した生活学習支援を実施 ・市立保育所に、災害発生時などに保護者へ緊急連絡を行う一斉メール配信システムを導入 5 環境 ・「省エネチャレンジたからづか」を実施 ・公園リノベーション事業により、地域活動を活性 6 観光・文化・産業 ・市立文化芸術センター及び宝塚文化芸術センター庭園の開設準備を推進 ・西谷産農産物の地産地消を推進 ・手塚治虫記念館の第2期リニューアルを実施 ・高齢者の「生きがい就労」の場を創出 【5面】 ------------------------------------------------------------- インバウンドに力を入れよ 新たなビジョンを検討する ------------------------------------------------------------- たからづか真政会 いふくよしはる 【将来を見据えた協働のまちづくり】 <問い>市民と行政が共に活動することだけが協働ではない。公がすべきことは公が、市民ができることは市民が行うことも補完性の原理の一部であり、協働のまちづくりである。 施政方針にある行財政運営を実現する市民との協働とは。 <答>協働の指針において示している協働の基本的な進め方、8つの原則にしっかりと取り組んでいく必要があると認識している。 <意見>市民福祉向上を目指す行財政運営を実現するためには、市民との協働を推進し、将来に負担を先送りしないこと。 そして本市全体を運営していくためには、全市的な協働の取り組みが必要。全事業について、協働の取り組みができないか真剣に考えるべき。 【行政評価システム】 <問い>行政を運営していく仕組みが行政評価システムである。 総合計画は本市の一番重要な計画で、それを達成するために施策評価や事務事業評価を作成し、達成度を管理している。 この仕組みが行政を回すオペレーションだが、総合計画と分野別計画との整合性がとれていない。 第6次総合計画策定時の整合性についての考えは。 <答>総合計画と分野別計画の期間や内容、目標値について整合性を図りたい。 <意見>行政においては、黒字だからいいというわけではない。 何の事業をしてどういう成果が得られ、どう市民福祉の向上につながったのか、市民に対して説明責任を果たすことが重要である。 引き続きしっかり取り組んでほしい。 【オール宝塚としての観光】 <問い>国の成長戦略はインバウンドの促進である。本市も力を入れて、外国人観光客に来てもらわなければならない。文化芸術センター及び庭園について、今後どのように海外に発信するのか。 <答>現在インバウンドの戦略はないが、本市の成長戦略でもインバウンドは非常に重要と考えている。 目標を掲げ文化芸術センター及び庭園の担う役割を整理し、集客施設としてだけでなく、情報発信拠点として市全体の魅力的な情報をさまざま発信していきたい。 <問い>本市の観光戦略策定のため設置する観光振興会議とはどのようなものか。 <答>各分野の有識者や市民が入り、観光戦略をもとにさまざまな見直しを行い、インバウンドの考え方も位置付け、出してもらった提言を行政計画にしていく。 ------------------------------------------------------------- おばやし駅周辺整備の内容は 新年度は施設規模等を検討 ------------------------------------------------------------- 公明党議員団 えばらかずあき   【まちづくり協議会】 <問い>まちづくり協議会を条例で位置付ける目的は。 <答>まちづくり協議会の定義や運営、活動、市との連携に関することなどの基本的な事項を整理し、地域自治の基盤を構築し、市民主体のまちづくりをさらに推進していこうとするもの。 【阪急小林駅周辺整備事業】  <問い>新年度の事業内容は。 <答>これまで主に地権者団体と協議を行い、駅前の利便に資する民間の施設整備と駅前に必要な公共施設整備を官民で役割を分担して整備する方向性でまとまった。 新年度は、駅前ロータリーなど市として必要な公共施設について、今後の事業計画の基礎となる施設規模の検討などを行う予定。 <問い>西公民館前の土地は買い取るのか、現在と同様に使用貸借を続けるのか。 <答>公共施設として整備する部分については、原則買い取りを考えている。  【ひとり親家庭生活学習支援事業】 <問い>事業の内容は。 <答>ひとり親家庭の子どもに生活習慣の習得支援や学習支援を行い、生活向上を図ることを目的に児童扶養手当受給世帯の中学2・3年生を対象に支援する。 <問い>学習支援は週何回開催し、会場は市内何カ所か。 <答>プロポーザル形式で事業者を決定し、会場は市内で2カ所以上を設けたい。 回数については、中学3年生は7月末頃から週1回を基本として年間44回、中学2年生については、10月からの6カ月間で週1回、年間24回を想定している。 【中学校の部活動】 <問い>新ガイドラインができたが、休養日設定や1日の活動時間はどうなるのか。 <答>休養日は週2日以上設け、活動時間は平日は2時間程度、土日等の休業日は3時間程度と定めている。 【幼児教育・保育の無償化】 <問い>市の方針は。 <答>平成30年4月1日の時点で本市の待機児童は116人。 認可外保育所を利用する児童の実態を踏まえ、保護者の育児に対する経済的負担感の軽減につながるよう、対象施設を限定しない方向で準備を進めている。 【プレミアム付商品券】 <問い>事業の実施内容は。 <答>消費税・地方消費税の増税による低所得者・子育て世帯への影響の緩和及び地域の消費喚起を目的に、同商品券を発売する。 購入対象者には、事前に郵送で商品券の購入に関する個別案内を行い、購入希望者に対して購入引換券を送付し、販売窓口で確実に購入できる体制を整える。 【6面】 ------------------------------------------------------------- 憲法9条を守る声の発信を 平和な社会づくりに取り組む ------------------------------------------------------------- 日本共産党宝塚市会議員団 みとみとしゆき 【平和啓発への取り組みを】 <問い>市民がより安全に生き生きと暮らすには平和であることが不可欠である。平和主義を定めた憲法9条の理念や意義を市が内外に発信することが必要では。 <答>本市は非核平和都市宣言を行い、核兵器廃絶平和推進基本条例を施行している。平和を守るための声を上げられるのは市民の暮らしを支える基礎自治体である。今後も平和な社会づくりに取り組む。 【消費税増税による影響は】 <問い>消費税8%への引き上げによる消費の落ち込みが長引く中、10%に増税されると市民の消費にどのような影響があると考えるか。 <答>前回の増税時に取りまとめられた宝塚市商工業実態調査報告書では、売り上げに増税の影響があったと回答した事業者は52・5%であり、今回の増税においても市内経済に同様の影響が考えられる。 <問い>低所得世帯や子育て世帯にプレミアム付商品券の販売がされる。子どもがいない世帯が店舗で商品券を使う場合、低所得者と宣言することになる。使用を躊躇する人がいるのでは。 <答>各店舗には使用者に対する配慮をお願いできるよう検討を進めていきたい。 【国民健康保険税の減額を】 <問い>市民の約21%が国民健康保険に加入しており、加入世帯の平均所得は122万円以下。 対して、1世帯当たりの保険税額は約16万9千円、さらに家族の人数に応じて5万2600円が課算され、多くの市民が悲鳴を上げている。保険税の引き下げは。 <答>2019年度の保険税額については国民健康保険運営協議会に諮問した結果、保険税を据え置くとの答申があり改定はしない。 <問い>納税相談の対応に、職員差があると聞くが。 <答>職員の対応に差が出ないようマニュアルを配付し、まずは状況を把握し、相手の気持ちになって対応することを掲げており、しっかり取り組む。 【がん検診受診率向上を】 <問い>がんは2人に1人がかかり、3人に1人はがんで死亡する国民病である。早期発見が大切だが本市の取り組みは。 <答>がん検診の受診について個別の受診勧奨やホームページ、広報誌等で啓発している。ウェブ予約を導入するなど利便性の向上を図っている。 <意見>がん検診が、がんの早期発見につながっている。市民の健康を守るため、さまざまな手法を用い、受診の呼びかけを。 ------------------------------------------------------------- 市民主体のまちづくりとは 地域自治を確立し協働で実現 ------------------------------------------------------------- 安全で誇れる宝塚をつくる会 ほそかわともこ 【市民との協働の推進】 <問い>協働の指針策定後5年が経過。まちづくり協議会についてアンケート調査を行ったが、市民への浸透率が低い。周知のために全戸配布したチラシの効果は。 <答>まちづくり協議会が市全域で構成されて20年。認知度向上について一定成果は認識しているが、必ずしも高くはない。今後、効果的な手法の検討を進める。 <問い>自治会の協力なしに、市民一人ひとりに物事を浸透させるのは困難ではないか。自治会の連合体が不要との意見もあるが、もう少しうまく活用してはどうか。 <答>地域活動で自治会が中心となることは以前から変わらない。それを横につなぐ組織が自治会の連合体であり、連携は大事。今後も連携は図っていきたい。 <問い>まちづくり協議会の条例化に当たり自治会の役割が大きいと考えるが、審議する委員会への参加者は限られる。自治会の方々も含めた議論の場が必要では。 <答>素案の段階で、地域自治を担う関係者との場を設け、意見交換を重ねた上で条例案を作成するなど、丁寧なプロセスに努める。 <問い>地域ごとのまちづくり計画策定において、地域の総意はどう捉えるのか。 <答>計画見直しのガイドラインでは、公開性・透明性、そして議論を尽くして、民主制に配慮するよう示しており、最終案ができた段階で、もう一度地域でのパブリックコメントみたいなこともお願いしたいというようなことを言っている。 <意見>これまでのやり方で、市民の協力を得て協働のまちづくりを進めていけるのか、手法を見直す時期が来ているのではないか。他市の事例ばかり並べず、宝塚の地域自治の構築を。 【予算規模に市民の声は生かされているか】 <問い>市民が協働のまちづくりに関わり、行政が責務を果たすことで宝塚市はよくなっていく。市民が成し得ない部分である社会資本整備にかける投資的経費の予算は23億円で足りるのか。 <答>投資的経費は、ハードやソフトを含む事業費で、多分野にわたり、使途は安全都市基盤が42%を占める。今後、費用が足りるかどうかについては、この中で優先順位をつけながら、事業を採択していくことになる。 <意見>地域ごとのまちづくり計画の実現には、財源確保も重要。実現が実感できない計画づくりは市民にとって負担でしかない。財源の確保と市民と行政との役割分担をしっかりした上で進めてほしい。 【7面】 ------------------------------------------------------------- 花のみち周辺の未来は ときめきと憩いの空間に ------------------------------------------------------------- 市民ネット宝塚 いしくらかよこ   【これからの都市経営】 <問い>「夢・未来 たからづか創生総合戦略」のこれまでの総括と課題は。 <答>基本目標の達成が難しい指標への対応が課題。地方創生推進交付金の活用等、効果的な事業を実施し、目標達成に向け取り組む。 <問い>新名神高速道路宝塚北スマートインターチェンジ供用開始により、交通量も増え、課題も多く出ると予想されるが、東消防署西谷出張所についての考えは。 <答>北部地域防災拠点整備事業により、消防団や関係部局との連携を強化し、災害対応能力を向上する。 【観光・文化・産業】 <問い>文化芸術センター、新宝塚ホテル、宝塚大劇場、手塚治虫記念館、花のみち等をどのようにするのか。 <答>花のみちリニューアル事業等により、歩行者を重視した憩いやにぎわいの空間整備に努める。 <問い>観光客による経済効果創出のための情報発信は。 <答>誘客ターゲットの設定や旅行者のニーズに合わせたプロモーションなど、積極的な情報発信に努める。 【安全・都市基盤】 <問い>土砂災害対策は早期の取り組みが必要。計画は。 <答>土砂災害特別警戒区域50カ所のうち、市所有地で、住宅等への影響が想定される4カ所の安全対策の工法検討を進めており、その中で優先度の判定を行う。 <問い>荒地西山線の早期完成に向け、どう進めるのか。 <答>小林工区は事業認可を4カ年延伸。千種工区は、2019年度に本線工事に着手予定。積極的な国への要望活動で必要な事業費を確保し、早期完成を目指す。 <問い>西山小学校の通学路としても対策が必要では。 <答>必要な対応を行う。 【命を守るまちづくり】 <問い>児童虐待は、早期発見・支援が重要だが、さまざまな支援策とは。 <答>宝塚市要保護児童対策地域協議会を設置し、早期発見、早期対応、再発防止に取り組んでいる。学校園については、家庭児童相談室職員が訪問し、子どもや保護者からのサインを見逃さないよう、研修を行い対応力向上に努めている。 【市立病院】 <問い>2018年4月に、がんセンターをオープンし、放射線治療を開始。現状は。 <答>放射線治療の医師は非常勤2人であったが、10月から常勤医師1人を採用し、体制が整いつつある。2019年度に放射線技師2人を採用するよう進めており、一人でも多くの患者が安全に放射線治療を受けられるよう取り組みたい。 ------------------------------------------------------------- 障害者計画の着実な推進を これからの整備に努める ------------------------------------------------------------- ともに生きる市民の会 いのうえきよし 【市公文書における表記】 <問い>「障害」の表記を平成22年に「障害」に変更し、今回「障碍(がい)」に変更する理由は。変更するのは法令が改正された場合だったはずでは。誰が変更を決めたのか。 <答>「碍」の意味する社会的障壁等を取り除き、暮らしやすい社会実現を図るため。国の動きを受け平成30年12月に宝塚家族会から市長宛てで表記変更の要望書が出され、障害者(児)団体連絡協議会の4団体に意見照会し、市が決定した。 <問い>先に新聞で表記変更が報道されたが、本来自立支援協議会等で意見を聞くべき。当事者抜きで決めるのはおかしい。市の考えは。 <答>碍の字の本来の意味を市民に広め、心のバリアフリーの推進という思いを関係団体にも説明していく。 <意見>当事者からは今の社会環境では暮らしにくいという意見がある。うわべだけでなく、施策の推進を。 【障害者優先調達推進法の受注例】 <問い>地域エネルギー課が作成したパンフレットのポスティング業務を障害者福祉事業所へ平成29年度は発注したが、平成30年度はなぜ発注しなかったのか。 <答>啓発冊子の完成が遅れたため、やむなく国の補助対象期間中に配布できる民間事業者に発注した。 <問い>今後は前年度の実績以上とし、優先調達の目標数値を立ててほしいが。 <答>できるだけ多く発注するよう庁内周知していく。 <意見>全体を把握し、障害者の所得の向上対策を。 【障害者・児の計画等】 <問い>平成30年4月から新しく制度化されたサービスが利用できる事業所は。 <答>現在、未整備である。 <問い>自立支援協議会に障害福祉計画等の進捗状況の報告がないと議論もできない。例えば地域生活支援拠点整備の実施計画はいつか。 <答>平成31年度に自立支援協議会へ報告し、平成32年度の整備に努めていく。 【障害者の市職員採用】 <問い>本市は知的障害者の雇用がゼロ。伊丹市のように、国の制度を利用して雇用するべきと思うが。 <答>国の制度も活用できるよう、雇用を進めたい。 【障害者スポーツ・文化】 <問い>市の今後の支援は。 <答>支援者の確保と、さらなる指導者の養成に取り組み、環境整備を進める。 <問い>文化芸術センターで障害者アート展等はどうか。庁内でも横の連携を。 <答>関係団体や庁内での連携を十分とり、推進体制の充実を図っていきたい。 【8面】 ************************* 3月定例会の議案審議から ************************* 3月定例会では、市長から提案された議案など計67件について審議しました。 提出された議案は一部を除き、予算特別委員会と3つの常任委員会(総務・文教生活・産業建設)に付託し、慎重に審査しました。 ここでは、各常任委員会で審査された主な議案を報告します。 --------------------------------------------------------------------------- 一般会計から病院事業会計へ5.5億円を貸し付け --------------------------------------------------------------------------- ■平成30年度宝塚市一般会計補正予算(第6号) [全員一致可決] 概要 平成30年度一般会計の歳入歳出予算の総額にそれぞれ8億7200万円を増額し、補正後の総額を803億3707万8千円とするものです。 主な審議内容 今回の補正予算で一般会計から病院事業会計へ5億5千万円の貸し付けをすることになった大きな要因は何かとの問いに対し、 平成30年度の病院事業会計当初予算において3億3千万円の赤字を見込んでいたが、消化器内科医師の大量退職等の影響により、年度途中に6億円近い赤字となる見込みとなったことと、 地方公営企業法において、病院事業における一時借入金は1年間でいったんゼロにする必要があるため5億5千万円の貸し付けをするとの答弁がありました。 市民税が2億5600万円の減額補正となっているがその理由は何かとの問いに対し、減額となった理由として、1点目はふるさと納税における寄附金税額控除の増額、 2点目は市民税所得割において給与所得者等の伸びが当初の想定よりも伸びなかったためとの答弁がありました。 平成30年の台風被害による復旧工事の一部が来年度に実施されるようだが、工事完了はいつかとの問いに対し、普通河川治水事業及び農林施設災害復旧事業については 6月までには工事の完了を、公園施設災害復旧事業については夏休みまでには工事完了を、河川等施設災害復旧事業については5月末の竣工を目指し工事を進めるとの答弁がありました。 その他、病院のキャッシュ・フロー改善の考え方、青年就農給付金が減額されている理由、ふるさと納税記念品数の推移、自治会補助金が減額されている理由、 平成30年度の時間外勤務が増加している理由などについての質疑がありました。 【9面】 --------------------------------------------------------------------------- 市立文化芸術センター及び庭園の指定管理者の指定 [賛成多数可決] --------------------------------------------------------------------------- 概要 2020年4月1日から2025年3月31日までの間における宝塚市立文化芸術センター及び宝塚文化芸術センター庭園の指定管理者として、宝塚みらい創造ファクトリーを指定するものです。 主な審議内容 委員会では、3つの論点を設定し、慎重な審査が行われました。1つ目の論点「指定管理者の選定のあり方について」では、指定管理者選定委員会での評価が満場一致ではなかったことについての市の考え、 選定委員の選考方法や委員構成及び欠格事項に関する確認、指定管理者の公募条件、指定管理者選定委員会の議事録の内容の確認などについての質疑がありました。次に、2つ目の論点「指定管理者の提案内容について」では、 施設の開設準備業務と指定管理業務との関係、市内業者の活用や市民の雇用、共同企業体である宝塚みらい創造ファクトリーの各構成員の事業内容、実施する予定の企画展の内容、駐車場の課題などについての質疑がありました。 そして、3つ目の論点「市民サポーターの考え方について」では、市民サポーターについての市の考え及び指定管理候補者の提案内容、協働のあり方の中での課題、市民サポーター活動に関する相談窓口や市民との協働を 続けるために意見を言える場所などについての質疑がありました。 論点以外でも、指定管理者の実績や地域及び文化への理解、選定委員会の意見を受けての市の取り組み、自主事業における運営能力(福祉、教育など関連分野への寄与)について選定委員会の評価が低かったことに対する市の 考えと市全体として今後どう盛り上げていくかなどの質疑がありました。 討論では、委員会及び本会議で、賛成討論と反対討論が行われました。 ◆本会議での各議員の賛否 賛成 あさたにあき、いしくらかよこ、いのうえきよし、いわさまさし、えばらかずあき、おおしまときこ、かじかわみさお、たけしたまさひこ、たなかこう、たぶちしずこ、てらもとさなえ、となきまさかつ、なかのただし、ふじおかかずえ、ほそかわともこ、みとみとしゆき、みやけこうじ、わかえまさし(五十音順) 反対 きたやまてるあき 棄権 いふくよしはる、おおかわひろゆき、とみかわこうたろう(五十音順) 【10面】 --------------------------------------------------------------------------- 市立病院について、2議案を審議 --------------------------------------------------------------------------- ■平成31年度宝塚市病院事業会計予算 [全員一致可決] 概要 収益的収支では、収入総額128億2368万5千円、支出総額128億2242万円、差し引き126万5千円の黒字です。 また、資本的収支では、収入総額7億2685万円、支出総額16億2794万8千円、差し引き9億109万8千円の不足で、当年度分損益勘定留保資金等で補填するものです。 主な審議内容 乳がんの術後治療の必要性から、平成31年4月に設置すると聞いていた乳腺外科の状況についての質問に対し、昨年、外科部長が専門医の資格を取ったため、 4月1日から院内標榜を行うことと決定しており、もう1人、兵庫医科大学から常勤医師の派遣を受けることができれば、正式な標榜科として乳腺外科を立ち上げる予定としているとのことでした。 また、市立病院の正面玄関の車寄せの部分は狭く、混雑時に福祉タクシーなどで来院する際は危険であるが、他に車だまりを設けるなどの検討はしているのかとの質問に対し、近年、 特に福祉タクシーの来院台数は増えており、課題であると認識しているが、現在は正面玄関前に3台分ぐらいのスペースがあるので、保安員が誘導してやりくりしている状況であるとのことでした。 その他、病院事業会計補助金の内訳において、平成31年度予算と平成30年度予算を比較して、項目によって増減が大きくなっている理由、今後の消化器内科の医師の採用状況、給与費の適正化についての検討、 時間外勤務縮減の取り組み、外来患者数と外来収益との関係性、市立病院における1次と2次の救急受入の割合、糖尿病内科の強化に伴った、患者の栄養管理などの観点からの健康センターとの連携の必要性、 市立病院経営改革検討会の進捗状況、市立病院の今後の経営のあり方などについての質疑がありました。 ■平成30年度宝塚市病院事業会計補正予算(第3号) [全員一致可決] 概要 収益的収入及び支出について、運転資金に充てるため一般会計から長期借入金5億5千万円を借り入れるものです。 主な審議内容 他会計からの長期借入金の返済が終わらない上で、新たに貸し付けを受けることになるが、現在の経営状況で償還計画にのっとった返済が可能なのか、資金繰りのめどは付いているのか、 また、償還計画の期間中にも行われると考えられる、建物等の老朽化に伴う大型修繕の時期及び規模についてなどの質疑がありました。 【11面】 ------------------------------------------------------------------------------   平成31年度水道・下水道事業会計予算を可決 [全員一致可決] ------------------------------------------------------------------------------    水道予算の概要 収益的収支の予定額は、水道事業収益47億6977万2千円、水道事業費用51億757万1千円、差し引き3億3779万9千円の赤字です。 また、資本的収支の予定額は、資本的収入31億2950万1千円、資本的支出37億9346万5千円、差し引き6億6396万4千円の不足で、損益勘定留保資金等で補填するものです。 主な建設改良事業は、管路更新事業8億7400万円、浄水処理強化事業3億7520万円、新庁舎建設事業2億8336万5千円、送配水施設機械設備等更新事業2億3845万円、基幹施設耐震化事業2億2515万円などです。 主な審議内容 水道管路の耐震化率の目標に対する遅れについての市の考え、浄水用薬品の使用量の減少理由と保管状況、水道事業会計から病院事業会計への貸し付けの内容、配水池及び加圧所の耐震化、 資本的収支不足額の補填資金の状況、阪神水道企業団からの受水開始によって得たスケールメリット、上下水道事業審議会における水道法改正についての議論などの質疑がありました。 下水道予算の概要 収益的収支の予定額は、下水道事業収益46億1890万7千円、下水道事業費用43億1732万2千円、差し引き3億158万5千円の黒字です。 また、資本的収支の予定額は、資本的収入13億3448万1千円、資本的支出35億155万8千円、差し引き21億6707万7千円の不足で、損益勘定留保資金等で補填するものです。 主な建設改良事業は、公共下水道雨水整備事業2億760万円、公共下水道汚水整備事業2億100万円などです。 主な審議内容 資本的収支不足額を補填する損益勘定留保資金等の状況、雨水幹線の改良工事の現状と今後の予定、上下水道事業審議会における下水道使用料の市民負担についての議論の状況、 また、下水道使用料の再値上げの必要性の有無及び一般会計から下水道事業会計へのさらなる資金援助を求めることについてどう考えるかなどの質疑がありました。 【12面】 ------------------------------------------------------------------------------------  国民健康保険税の減免期間の見直しに伴い、条例を一部改正 [全員一致可決] ------------------------------------------------------------------------------------  概要 国民健康保険加入者のうち、いわゆる旧被扶養者に係る保険税の減免について、本年4月から、国の通知に基づく減免期間の見直しに合わせた対応を行うため、条例の一部を改正するものです。 主な審議内容 変更に当たっての影響額は幾らなのかという質問に対し、現在、旧被扶養者に係る保険税の減免制度を適用している世帯は427世帯で、減免額は約3150万円であり、 そのうち、今回の改正によって227世帯、約770万円が減免の対象外となるとのことでした。 また、制度の見直し前には国からの予算措置等はあったのかという質問に対し、財源については、満額ではないものの約3150万円のうちの一定部分までは、国から特別調整交付金として支給されているとのことでした。 その他、今回の改正により減免の対象外となる世帯のうち、所得が低い世帯などが市の条例による減免に移行する場合の対象者数及び市の負担増などについての質疑がありました。 ------------------------------------------------------------------------------------ 犯罪被害者支援条例の全部改正 [全員一致可決] ------------------------------------------------------------------------------------ 概要 犯罪被害者等の支援に関する基本理念を定め、市、市民及び事業者の責務を明らかにし、これまでの支援金の支給の他、日常生活の支援、居住の安定のための支援、 精神的な被害からの回復に向けた支援を新たに規定することにより、よりいっそう、犯罪被害者等に寄り添った支援を行うため、条例の全部を改正するものです。    主な審議内容 犯罪被害相談員の資格の想定、遺族支援金及び傷害支援金のこれまでの支給実績が少ないことに対する市の考え、犯罪発生後に市外へ転出した市民がこの制度の対象者となることについての確認、 犯罪被害者支援制度の市民への周知の必要性及び周知方法の確認、カウンセリング費用の助成など今回拡充した支援内容を制度設計するに当たっての議論、相談や申請をすることが難しい性犯罪被害者への配慮、 防犯カメラ設置による犯罪抑止効果の重要性と犯罪被害者支援の推進に対する市の認識などについての質疑がありました。 【13面】 ------------------------------------------------------------------------------------ 宝塚タウンホールの建設を ------------------------------------------------------------------------------------ ■宝塚タウンホール(仮称)の建設を求める請願 [一部採択、請願項目1について採択] 概要 市民や市外の人が集い、交流し、楽しむ「場」、災害時等に、市民が安心して避難する「場」となる「宝塚タウンホール(仮称)」の建設を求める。 請願の項目は、(1)宝塚タウンホール(仮称)の建設の可能性について検討を行う検討委員会を早期に設置すること、(2)近い将来に宝塚タウンホール(仮称)を建設すること。 主な審議内容 本市の厳しい財政状況で、市民ホールを建設することについてどう考えているのかとの質疑に対し、紹介議員からは、財政が厳しいことは請願者も承知しているが、財政が厳しいというと何もできない。 財政向上の兆しが見えたときに建設できるよう、まず議論を開始してほしいとの答弁がありました。 また、検討委員会の早期設置の時期について確認したところ、建設するには時間がかかるが、議論は早くからしてもよいと考えているとのことでした。 自由討議において、請願者の思いはよくわかる。建設という結論ありきということではないとのことであり、まずは請願項目(1)の検討委員会の設置のみの一部採択としてはどうかとの意見があり、採決の結果、請願項目(1)の一部採択となりました。 ************************* 意見書 ************************* 3月定例会では、3件の意見書案を全員一致で可決し、関係機関へ送付しました。 <意見書名> 食品ロス削減に向けてのさらなる取り組みを進める意見書 <概要> 国においては、国、地方公共団体、事業者、消費者等が一体となって食品ロス削減に向けての取り組みを進めるため、真摯に取り組むことなどを強く求める。 <送付先> 衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、文部科学大臣、厚生労働大臣、農林水産大臣、経済産業大臣、環境大臣、内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全) <意見書名> 妊婦が安心できる医療提供体制の充実と健康管理の推進を求める意見書 <概要> 国においては、妊婦が安心して医療を受けられる体制の構築のために、特有の合併症や疾患、投薬の注意などについて医師の教育や研修体制の整備、 妊婦自身が予め知識を得ることができるようにすることなどに取り組むことを求める。 <送付先> 内閣総理大臣、厚生労働大臣 <意見書名> UR賃貸住宅ストックの活用を求める意見書 <概要> UR賃貸住宅団地においては、多様な世代が生き生きと暮らし続けられる住まいとまちとなるよう地域医療福祉拠点、高齢者や子育て支援施設の整備、 健康寿命サポート住宅の供給拡充などに取り組むことを求める。 <送付先> 内閣総理大臣、国土交通大臣 【14面】 ------------------------------------------------------------------------------------ その他の賛否が全員一致した議案 ------------------------------------------------------------------------------------ 執行機関の附属機関設置に関する条例の一部を改正する条例の制定について [可決] 宝塚市市税条例等の一部を改正する条例の制定について [可決] 宝塚市一般職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例の制定について [可決] 宝塚市男女共同参画推進条例の一部を改正する条例の制定について [可決] 学校教育法の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整備に関する条例の制定について [可決] 宝塚市都市公園条例の一部を改正する条例の制定について [可決] 宝塚市建築事務及び住宅事務手数料条例の一部を改正する条例の制定について [可決] 宝塚市火災予防条例の一部を改正する条例の制定について [可決] 宝塚市生産緑地地区の区域の規模に関する条件を定める条例の制定について [可決] 工事請負契約(宝塚文化芸術センター庭園整備工事(その3))の締結について [可決] 権利の放棄について [可決] 訴えの提起について [可決] 調停の申立てについて [可決] 損害賠償の額の決定について [可決] 丹波少年自然の家事務組合規約の変更に関する協議について [可決] 兵庫県市町村職員退職手当組合規約の変更に関する協議について [可決] 市道路線の認定について(4件) [可決] 平成30年度宝塚市特別会計国民健康保険事業費補正予算(第4号) [可決] 平成30年度宝塚市特別会計国民健康保険診療施設費補正予算(第3号) [可決] 平成30年度宝塚市特別会計農業共済事業費補正予算(第4号) [可決] 平成30年度宝塚市特別会計介護保険事業費補正予算(第4号) [可決] 平成30年度宝塚市特別会計宝塚市営霊園事業費補正予算(第4号) [可決] 平成30年度宝塚市一般会計補正予算(第7号) [可決] 宝塚市議会会議規則の一部を改正する規則の制定について(議員提出議案) [可決] 宝塚市議会の議決すべき事件を定める条例の一部を改正する条例の制定について(議員提出議案) [可決] 宝塚市議会議員の政治倫理に関する条例の一部を改正する条例の制定について(議員提出議案) [可決] 宝塚市固定資産評価審査委員会の委員選任につき同意を求めることについて(3件)[同意] 人権擁護委員の候補者推薦につき意見を求めることについて(3件)[適任] ------------------------------------------------------------------------------------ その他結果 ------------------------------------------------------------------------------------ ※全国知事会の「米軍基地負担に関する提言」の主旨に基づいて、地方自治の根幹を脅かす日米地位協定の見直しを国に求める意見書の提出を求める陳情は、 総務常任委員会で審査しましたが、不採択となりました。 ※宝塚市文化財審議会の審議内容及び決議を守ることを求める陳情は、文教生活常任委員会で審査しましたが、結論を得ずとなりました。 ------------------------------------------------------------------------------------ 議会報告会 ------------------------------------------------------------------------------------ 2月3日に西公民館で開催しました議会報告会には、多数ご参加いただきありがとうございました。 3月定例会の議会報告会は、開催時期が市議会議員選挙の投票日の60日前以降に当たるため、市議会の規程に従い開催しませんでした。 また、市議会の構成が変わりましたので、今後も開催いたしません。ご了承ください。 6月定例会の議会報告会は詳細が決まり次第、本誌、市議会ホームページ、広報たからづか等にてお知らせさせていただきます。 【15面】 ************************* 続「歌劇のまち」の議会改革 ************************* 宝塚市議会は、昭和29年の市制施行とともに誕生し、今年65年を迎えた。 その間、その時々の時代に即した議会改革に取り組みながら市政運営の一翼を担い歩み続けてきた。 平成23年4月1日には議会基本条例を施行し、市民に開かれた議会、市民に信頼される議会、市民に親しまれる議会をめざして議会活動を行い、精力的に議会改革に取り組んできた。 そのことは、平成26年度に、市議会60周年記念シンポジウムを開催し、それに合わせて編纂し、発刊した記念誌「『歌劇のまち』の議会改革〜市民とともに歩む宝塚市議会をめざして〜」の中で述べているが、 議会基本条例施行後の平成23年度から平成26年度までの4年間、宝塚市議会は、議会基本条例に基づき、議員間の自由討議の導入、議決事件の拡大、委員会報告書の充実、 議会の危機管理体制の整備、広報広聴委員会の設置、議会報告会と意見交換会の開催などさまざまな議会改革に次々に取り組んできた。 今回は、その後の4年間の議会改革についてお伝えしようと思う。 平成26年度を終えた直後の平成27年4月、市議会議員の任期満了を迎え、市議会議員選挙が執行された。そして、新人5人を含む26人の議員で第17期の宝塚市議会を構成し、活動することとなった。 新たな市議会の議会改革は、それまで行ってきた内容を継承するとともに、それらを熟成させていくことと、また、それまでに取り組めていなかった項目について新たに取り組んでいくことが求められた。 議会報告会においては、分かりやすく説明することに取り組み、説明時間をできるだけ短縮し、市民の皆さんの発言機会を増やすよう取り組んだ。 意見交換会においては、平成27年8月に開催した第2回からは、会場を男女共同参画センターや公民館に移し、公募した市民発言者との意見交換会を実施した。 また、平成30年3月には、市内にキャンパスのあるこうしえん大学の学生と、同年8月には、民生委員・児童委員との意見交換会を、市議会議場等を使用して開催した。 平成29年9月定例会からは、インターネット中継をスマートフォンやタブレット端末に対応。 平成30年6月定例会からは、議場傍聴席に小型スピーカーを設置し、傍聴環境の改善を行った。 また、委員会において市当局から提出された資料について、ホームページでの公開を開始した。 政務活動費に関しては、平成30年度交付分から収支報告書に添付された領収書等についてもホームページで公表することを決定し、今後掲載されることとなっている。 その他、疾病、出産、出産の立会いについても、会議の欠席が認められるということを、会議規則に表記し、明確にしている。 今回、平成31年4月21日に市議会議員選挙が執行され、新たに宝塚市議会議員26人が選ばれた。 今後、この第18期の議員で宝塚市議会を運営していくことになるが、当然これまで行ってきた議会改革の良い面を引き継ぎ、不足している部分については補っていくことになる。 市民の皆さんの代表として、市民に開かれた議会、市民に信頼される議会、市民に親しまれる議会をめざして。 <市議会60周年記念誌> 近年の市議会を取り巻く状況や議会改革の動きについて取りまとめました。(税込1500円) 記念誌のご購入は議会事務局総務課まで 電話0797−77−2034 ※在庫が少なくなっています。ご希望の方はお早めにお求めください。 【16面】 ************************* 議場コンサート 「なかたきよこヴァイオリンコンサート」 ************************* 3月定例会の初日である2月15日は、本会議の開会前に議場コンサートを開催しました。 今回の出演者は、宝塚市在住のヴァイオリン奏者である、なかたきよこさん。 そして、ピアノ伴奏は、なかたまりさんでした。 なかたきよこさんは、国内外での演奏活動の傍ら、後進の指導にも務められ、「ベガジュニアアンサンブル」の指導などを通じ、宝塚の音楽文化の発展を支えていただいている方です。 当日の演奏曲目は、モンティ「チャルダッシュ」、フォスター「金髪のジェニー」など計4曲。 艶やかなヴァイオリンの調べが議場全体を包み、ご来場の皆様に憩いのひとときをお過ごしいただくことができました。 ************************* 報告 議会講演会 ************************* 市議会では1月16日、「大人の発達障害を考える〜理解と共生をめざして〜」をテーマに、市民と共に学ぶ議会講演会を開催しました。 最近は「発達障害」という言葉を耳にすることが多いのですが、その理解はなかなか深まっていないようです。 そこで、今回は「大人の発達障害」に焦点を当て、その概要や対応などについて学ぶこととしました。 講師にお招きしたのは、甲子園大学心理学部教授のあずまなりあき氏。 臨床心理士としての豊富な経験に基づき、さまざまな事例を踏まえて講演をいただきました。 この日は、市民110名の他、議員や市職員が共に聴講し、発達障害について考える良い機会となりました。 ************************* 市議会の情報 ************************* ◆市議会ホームページ 会議日程や議案審査の結果等をご覧いただけます。また、本会議や委員会の会議録検索もできます。 ◆インターネット中継・録画配信 本会議の模様を動画で配信しています。スマートフォン・タブレットでも視聴可能です。 ◆フェイスブック 本会議や委員会の開催日程のほか、議会報告会や意見交換会など市議会主催イベントの情報などをお知らせしています。 ◆FM宝塚 83.5メガヘルツ 毎週2回(月曜日と木曜日)11時55分から5分間、市議会の話題をお届けしています。 一般質問(録音)や議長インタビューなども放送しています。放送予定は、市議会ホームページでご確認ください。 宝塚市議会で検索 ************************* 傍聴しませんか ************************* 市議会の本会議や委員会は一般に公開されており、どなたでも傍聴できます。 議員の活動や市政の動向等を知る機会でもあります。 本会議の受付は市庁舎4階本会議場、委員会の受付は市庁舎3階議会事務局です。 ぜひ傍聴にお越しください。 6月定例会の日程は決まり次第、市議会ホームページ等でお知らせします。 (例年5月中旬以降から、6月定例会を開催しています。) ************************* 編集後記 ************************* ◆わかりやすく見やすい紙面づくりや、参加しやすい議会報告会・意見交換会をめざし、市民のみなさまに身近な市議会とはと、一年間、委員で白熱した議論を重ねてまいりました。 今後も、みなさまのご意見・ご感想をお待ちしております。(おおしま) ◆今回号で今任期最後のかけはしとなります。 議会報として市民の皆様に宝塚市政を伝えるため、試行錯誤して参りました。 かけはしで発信できることには限りがございますので、議場に、委員会室にお越し下さい。 行政と議員の白熱した討論を傍聴下さい。(たけした) ※議会報かけはしは年4回発行しています。次号は、令和元年8月1日発行予定です。