平成28(2016)年9月号 自動翻訳機能対応テキスト版(2面から5面)

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ID番号 1017300 更新日  2016年9月6日

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特集(2面から5面)

※市外局番の記載のないものは(0797)です。

【2~5面】

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<特集>
知ってほしい、発達障がいのこと。
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近ごろ、“発達障がい”という言葉を見聞きする機会が多くなりました。
一人ひとりに個性があるように、発達の仕方にも違いがあります。
どんなことが得意なのかな? どんなことは苦手なのかな?
目の前の大切な人のこと、ゆっくり知っていきましょう。

◆困った行動は、“困っている”のサインかも
“十人十色”という言葉があるように、私たちにはさまざまな個性があります。その個性がひときわ強いため他人に理解されにくく、生きづらさを感じる場合に「個性」を「症状・特性」として医学的に説明したのが「発達障がい」という言葉です。
“先生の話をちゃんと聞こうと思っているのに、体が勝手に動いてしまう”“相手の気持ちを察するのが苦手で、人を傷つけるようなことを言ってしまう” ――。
一見「困った人だ」と思われがちな行動の背景には、本人の性格や親の育て方とは関係のない、別の理由があるかもしれません。困った行動をとる人は、実は、その人自身が困っている可能性があります。

◆発達障がいは、見えにくい?
例えば子どもが落ち着きなく動き回る様子を見たとき、それが年齢相応の行動なのか、何か別の理由があるのか見極めるのが難しいように、発達障がいは、人目に分かりにくく、理解されにくい側面を持っています。そのため、周囲から誤解されることが多く、生きづらさを抱えてしまうことも少なくありません。今回の特集では、そうした誤解を解き、かけがえのない一人ひとりが自分らしく生きていける社会に向けて、「発達障がい」という一つの特性について考えていきます。

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発達障がいについて皆さんに知っていただくため、
心療内科・精神科の専門医として活躍する、渡邉 純(わたなべ じゅん)先生にお話を伺いました。
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【渡邉 純 先生】
心療内科・精神科医。わたなべメンタルクリニック(川西市中央町)院長。20年以上にわたり、本市学校園の訪問相談や医学健診などを支えてくださっている。本市在住。

◆発達障がいについて知る
発達障がいは、主に「自閉スペクトラム症(ASD)」「注意欠陥多動性障がい(ADHD)」「学習障がい(LD)」の3タイプに分類されます(下記参照)。タイプごとに特性は異なり、中には特性が重なりあって現れる場合もあります。
発達障がいの原因は、よく分かっていません。そもそも病気なのかという見方もあります。生まれつき、もしくは生まれて早期の間に脳機能の獲得につまずきがあり、何らかの生きづらさを抱える人もいます。一方で、ユニークな考え方や思考パターンを持ち、発明家になったり、芸術的な才能を発揮したりする人もいます。

◆特性を理解する
例えば、自閉スペクトラム症の人は、物の捉え方や感じ方が個性的です。皆さんは、好きな人から映画に誘われて、映画館で「僕はあの映画を見てくるから、君も好きな映画を見てきて」と言われたら、どう感じますか。互いに一番満足できる状況は、それぞれが見たい映画を見ることだと発想するタイプの人は、“好きな人と一緒に同じ映画を見たい”“あなたの隣にいたい”という相手の思いをくみ取れないことがあります。それが解釈の仕方や物の見方の違いです。その違いが理解できなければ「自分勝手な人だな」とか「どうして私の思いが分からないの」と感じて怒ったり、悲しくなったりする人もいるでしょう。
しかし、思いが伝わらなくて苦しいのは発達障がいの人も同じです。違いが認められないことや誤解がもととなって、引きこもりや不登校など、二次障がいに至ってしまう場合もあります。

◆かけがえのない “その人”に寄り添う
私たちの仕事は、「発達障がい」という診断名によって、障がいのある人・ない人を区別することではありません。目の前にいるその人が、少しでも社会の中で生きやすくなるよう共に考え、そのお手伝いをすることです。
大切なのは、障がいがあってもなくても相手をよく知ろう、理解しようとすることです。互いを理解しあえる配慮ある環境は、その人らしさを輝かせる土壌となるでしょう。

◎自閉スペクトラム症(ASD)
人とのコミュニケーションのほか、目に見えないその場の雰囲気や暗黙の了解を読み取ることが苦手です。見通しの立たない状況に不安を感じやすく、特定の物や手順に強いこだわりが見られます。また、音や気温の変化などの感覚刺激に過敏または鈍感な人もいます。〈気づきやすい時期 2歳前後〉
◎注意欠陥多動性障がい(ADHD)
「忘れっぽく、集中力がない(不注意)」「落ち着きがなく、じっとしていられない(多動性)」「考えるより先に行動してしまう(衝動性)」という3つの主な特性があります。〈気づきやすい時期 小学校入学前後〉
◎学習障がい(LD)
全般的な知的発達に遅れはないものの、「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算する」「推論する」能力のうち、特定の分野の習得だけが極端に苦手です。そのため、「頑張ればできる」「勉強不足」と周囲から理解されにくいことがあります。〈気づきやすい時期 小学校入学後〉

【渡邉先生から一言】
◎知っておきたいポイント
発達障がいは、年齢や環境によって目立つ特性が違ってきます。親のしつけや育て方の問題とは無関係です。
◎“分かっているはず”という思い込みは禁物
自閉スペクトラム症(ASD)の人は曖昧(あいまい)な表現が苦手です。絵や文字を使って目に見える形にするなど、できるだけ具体的に物事を伝えましょう。子どもであれば、口で説明するのではなく保護者が一緒にやってみましょう。その子の頑張りを褒(ほ)めることも忘れずに!
◎大人になってからつまずきを感じる人も
注意欠陥多動性障がい(ADHD)の人の中には「多動」の特性が現れず、注意を払うことだけが苦手な人もいます。そうした特性が大人になっても現れることから相談に行き、初めて気づくこともあります。

◆一人で悩まず、相談を
市では、年齢に応じて変化するライフステージに合わせた相談事業を行っています。子どもの発達のこと、自分自身の生活のこと…。日々の暮らしの中で心配ごとがある場合には、一人で悩まず相談してください。
発達障がいのある人が、地域社会の中で生き生きと暮らしていくためには、できるだけ早くその特性に気づき、周囲の理解と適切な支援を得ることが大切です。かけがえのない一人ひとりが一層輝けるように、必要なことを一緒に考えましょう。

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(1)(2)就学前の相談
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◆悩みごと、一緒に考えます
 〈健康センター 電話番号 86・0056 ファクス番号 83・2421〉
健康センターでは、健診・相談・訪問という3つの面から子育て中の保護者と就学前の子どもたちをサポートしています。
心と体の発達に重要な役割を果たす幼児期には、1歳6か月児・3歳児健診を行い、子どもの年齢に応じた発達や、日常生活でその子が困っていないか、保護者が育児に不安を抱えていないかを確認しています。
また、今年度からは「5歳児発達相談」を始めました。発達に課題があると、就学後、授業中に席に着いていられなかったり、クラスに溶け込めなかったりなどの困りごとが出てきやすいとされています。保護者や子どもが見通しを持ち、安心して就学を迎えられるようにと始まった取り組みです。
私たち保健師の役割は、乳幼児健診や家庭訪問などを通して、日常生活の困りごとなどのニーズを受け止め、保護者が一人で悩むことなく、自信を持って育児ができるようにサポートすることです。悩みごとは一緒に考えていきましょう。どんな小さなことでも、お気軽にご相談ください。(健康センター 保健師 増田 菜月(ますだ なつき)、徳永 奈津子(とくなが なつこ))

◆周囲のサポートで、もっと輝くその子になれる
 〈子ども発達支援センター(在宅相談室)電話番号 86・7284 ファクス番号 86・7285〉
子ども発達支援センターでは、発達が気になる就学前の子どもを対象に、療育や相談事業を行っています。気になることがあれば、まずはお電話ください。職員がお話を伺い、当センターが実施している「子ども発達総合相談」や健康センターの相談、そのほか発達相談員による相談など、子どもの様子に合わせた相談先をご紹介します。
子ども発達総合相談は、毎月1回、総合福祉センターで実施している予約制の相談(本誌28面参照)で、精神科・小児科・整形外科医のほか、発達相談員や保護者のカウンセリングを担当する臨床心理士、言語聴覚士などのスタッフが相談に応じます。
私たちスタッフは、お子さんに“障がいがあるかないか”ということよりも、どうすればその子がうまく生活できるか、そのために保護者や周囲の人はどう接するのが一番良いのかを伝えることを大切にしています。もちろん、その子自身の力を伸ばしてあげることも大切ですが、周囲の人が子どもの特性を理解し、配慮ある対応をすることで、うまくいくことがたくさんあります。子どもたちが毎日を楽しく過ごせるように、お手伝いができたらうれしいですね。(子ども発達支援センター 在宅相談室 係長 黒田 能里子(くろだ のりこ))

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(3)学校園生活に関する相談
 〈教育委員会学校教育課 電話番号 77・2028 ファクス番号 71・1891〉
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◆多様な学びを支えます
学校教育課では、主に「特別支援教育」に関する相談を受け付けています。“特別支援学級・学校に通わせたいけど、どうしたら…”“子どもが安心して学校園で過ごせるよう必要な支援をしてほしい”など、学校園生活に関する悩みがあれば、ご相談ください。
市では、毎年6月に、就学に向けた説明会を保護者向けに実施しているほか、特別支援学級に在籍し、特に支援が必要な子どもに対しては介助員などを配置しています。また、通常の学級に在籍する発達が気になる子どもには、県から市内小中学校3校に加配された「学校生活支援教員」が、保護者の同意を得た上で、子どもたちが苦手とするところを個別に支援しています。
多様な学びの選択ができること、子どもたちが楽しいと思える学校園づくりが教育委員会の役割です。困りごとは一人で抱え込まずにご相談いただき、できることを一緒に考えていきましょう。(教育委員会学校 教育課 副課長 西口 信幸(にしぐち のぶゆき))

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(4)幼児から18歳の子どもの発達・心理等の相談
 〈教育委員会教育支援課 電話番号 87・1718 ファクス番号 85・2282〉
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◆心の専門家が相談に応じます
“友達と仲良くできない”“集団行動が苦手”“頑張って勉強しているのに、どうしても成果が出ない”…。
教育支援課が行う「教育相談」では、心の専門家である教育相談員(臨床心理士)が、相談に来られる親子に寄り添って考えていきます。
相談は、電話または1回45分程度の面接形式(予約制)で行っています。昨年度は450件近い相談が寄せられ、面接回数は年間約1万2500回に上りました。困っていることや悩んでいることがあれば、教育相談を利用してください。
このほか当課では、保護者の了解を得て、学校園や関係機関と連携しながら適切な指導・支援について共に考え、すべての子どもたちが心豊かに過ごせる環境づくりに取り組んでいます。少しでも子どもたちの困りごとや保護者の心の負担を減らせるように、精一杯できることをしていきます。(教育委員会教育支援課 係長 上田 鶴美(うえだ つるみ))

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(5)大人にも寄り添う相談
 〈障碍(がい)福祉課 電話番号 77・2077 ファクス番号 72・8086〉
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◆一人ひとりに応じた切れ目のない支援を
大人も利用できる窓口として、「障害者相談支援事業」「障害者就労支援事業」があります。
まず、相談支援事業は市内3つの事業所(下記)で業務を行うもので、事業所では福祉制度の案内や、日常生活にまつわるさまざまな相談に応じています。
次に、就労支援事業は市の障害者就業・生活支援センター「あとむ」で業務を行うもので、同センターでは就労に向けての相談や、就労後も働き続けるための支援を受けることができます。
大人になってから発達障がいに気づいた場合、子どものころに比べて“できて当たり前”とされることが増え、社会の中で直面するさまざまな問題に悩む人がいます。私たちが目指すのは、すべての人が個々の能力を存分に生かし、心豊かに暮らしていける社会です。そのために、一人ひとりの困りごとに応じた支援を切れ目なく提供できるよう、関係機関と連携を深めていきます。(障碍(がい)福祉課 課長 廣瀬 義則(ひろせ よしのり))

◎相談支援の窓口
(1)市障害者自立生活支援センター(安倉西2丁目1-1) 電話番号 86・5002 ファクス番号 83・2766
(2)相談支援センター「だんぼ」(売布2丁目2-2) 電話番号 87・2151 ファクス番号 85・9080
(3)コミセン希望(逆瀬川1丁目2-1 アピア1の4階) 電話番号 76・5800 ファクス番号 76・5811
◎就労支援の窓口
・市障害者就業・生活支援センター「あとむ」(売布東の町12-9) 電話番号 26・7819 ファクス番号 26・7821
※受け付けは月~金曜((1)は土曜を含む)17時まで。まずはお電話ください。

 

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