どれだけ長くやったかではなく、何をやったかということ

ID番号 6006289 更新日  2022年7月11日

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青もみじ

先週末、元内閣総理大臣、安倍晋三氏が銃撃を受け死亡しました。この令和の世にまさかこんなことが、という思いです。表題の言葉は、総理として歴代最長の在職期間に達したときに、安倍氏が述べたものとして記憶しています。歴史に残ることを成し得た時に、慢心するのではなく、自分は果たしてどれだけのことをやってきたのか。その方が大事なことなんだと。名言だと思います。何も政治の世界だけでなく、私たちの身近なことに置き換えることもできます。勉強や部活。どれだけ長い時間机の前に座っていたかということではなく、どんな勉強をしたかが大事。何時間練習したかということではなく、どんな練習をしたかということが大事。長く時間を使うと、なんとなくやった気持ちになることがあります。でも、本当に問われるべきは中身ですよね。政治家安倍晋三としては、いろいろな評価があると思います。立場が違うことで変わってくる評価もある。ただ、今はご冥福をお祈りします。

政治家というと明治維新期の大久保利通という人を思い浮かべます。薩摩藩出身で西郷隆盛の親友。しかし、西郷とは考えの相違から袂を分かち、西南の役では西郷の命を奪うことに。情に厚い西郷と比較されて、冷徹なイメージを持たれているかもしれません。大久保の言葉にも印象的なものがあります。「古い時代を壊すよりも、新しい時代を作るほうがはるかに難しいということだ。」昨今ではお金のイメージがついて回る政治家ですが、大久保が死んだときは財産どころか借金しか残っていなかったとか。