去年(こぞ)今年貫く棒の如きもの  高浜虚子

ID番号 6007669 更新日  2023年1月6日

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校門付近の門松とパンジー

あけましておめでとうございます。

明日からの3連休をはさんで3学期が始まります。学校もさすがに4日は静かなものでしたが、昨日あたりからは体育館のフロアに弾むボールの音や、校舎の上階から楽器の音が聞こえてきたりして、始まりに向けての息吹のようなものを感じます。なんだかんだ言っても忙しい現代の中学生。お正月休みでホッと一息ついてくれていればよいのですが。

年末年始になると表題の一句を思い出します。高浜虚子は正岡子規の弟子で、その後継者ともいわれる人物です。写実性を重んじ、正統派俳句の王道というイメージがあります。(合ってます?)その高浜虚子がこんな句を作るんだ、と印象に残っている一句です。去年から今年へ移り変わる年。大きな節目ではありますが、変わることなく持っていたい力強い意志。そんな芯の強さを感じ取ることができます。連続と非連続との絶妙な取り合わせもすごい。いろいろな声に耳を傾けることは、自分の考え方を広げる上で大事なことですが、ぶれない自分を持っているということは強さや信頼につながります。俳句の世界でも、五七五を破る自由律や写実性にこだわることなく心情を読み込むなど、いろいろな主張があるように聞きます。そのなかでかたくなに王道を貫こうとする高浜虚子は、やはり存在感があり評価されるものを持っているように思います。(素人がちょっと偉そう)

それでは、本年もどうぞよろしくお願いいたします。