令和7年度「たからづか市民環境フォーラム」を開催しました

ID　1062106　更新日　 2025年12月18日

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　令和7年（2025年）12月7日（日曜日）に、宝塚市立中央公民館にて、「たからづか市民環境フォーラム」を開催しました。
　「たからづか市民環境フォーラム」は、多くの市民の方が環境について関心を持ち、地域で環境保全に寄与する活動を進めてもらうことを目的として、平成4年度から開催し、今回で34回目を迎えました。講演会には本市出身の昆虫ハンター 牧田 習さんを講師としてお招きし、昆虫を観察することから見えてくる地球環境の変化についてお話いただきました。
　内容は下記のとおりです。

当日の様子

環境啓発ポスター表彰式

市内の小・中学校あわせて356点のご応募の中から大賞に選ばれたお二人を市長より表彰しました。

環境衛生実践功労者・功労団体表彰式

長年にわたり地域の環境美化などを積極的に推進され、顕著な功績をあげられた方々（功労者1名、功労団体1団体）を、自治会連合会会長より表彰しました。

市民環境団体による発表

テーマ：「エコノワ宝塚の活動について」
講師　：エコノワ宝塚　松本さん
　2025年3月に設立したばかりのエコノワ宝塚は2050年カーボンニュートラルに向けて、主に宝塚市内で地球温暖化対策に関する活動を行っている団体です。コミュニティ・オーガナイジング（市民の力で自分たちの社会を変えていくための方法、考え方）の手法を取り入れたトレーニングに参加して「エコノワ宝塚」を設立したという経緯や、今後イベントや勉強会を通して、多くの市民の方に気候変動について知ってもらうきっかけを作り、共に行動していきたいという展望等をお話しいただきました。

（発表資料はページ下部から閲覧可能です）

環境都市宝塚推進市民会議の加入団体による発表

テーマ：「やまもり山里の活動について」
講　師：やまもり山里　中嶋さん

やまもり山里は西谷地域にある県有林やまもり山里で2016年より里山保全、整備活動をされているボランティア団体です。生物多様性、里山の保全のためにひろがる竹の伐採や枯れ木の処理、草刈りなどを行い、そうした活動のおかげで生きものや植物が増えてきている。時には植物観察会や生きもの観察会、音楽会などを開催し、人と人、人と里山とのつながりや交流をたのしみ、つながる場所づくりも大切にしている。また地域の園や小・中学校とも連携して子どもたちが里山で学び遊ぶ時間もつくっている。そうしたい生きものたち、人との出会いをこれからも大事に紡いでいきたいということ、西谷地域の里地里山の環境の大切さやこれからの未来に受け継いでいくためにわたしたちにできることを発表していただきました。

（発表資料をご覧になりたい方は環境エネルギー課までお問い合わせください）

講演

テーマ：「昆虫たちから自然環境について教えてもらう」
講師　：昆虫ハンター　牧田　習　さん
　宝塚市出身の牧田さんは子どもの頃、武田尾や西谷地区を訪れて昆虫を観察されていました。北海道大学に進学し、ニュージーランドで新種を発表する論文を執筆。北海道大学卒業後は東京大学大学院に進学し、今年3月に博士号を取得されました。

昆虫の魅力は「圧倒的な多様性」にあり、昆虫に関することの多くはまだ謎であり、その独自性に魅力がある。昆虫は昆虫だけで存在するのではなく、植物や土壌、大気など様々な環境の中で暮らしている。環境の変化が昆虫に与える影響も大きい。例えば、ニホンミツバチは開発などの他に、農薬や気候変動の影響もあり、減少している。逆にクマゼミなどは元々、九州沖縄～西日本を生息域としていたが、気候変動の影響で関東でもよく見られるようになっている。

気候変動が生物の分布に破壊的な影響を与えており、昆虫を観察することでその背景にある環境の変化を読み解くことができる。特に気温や湿度の変化が影響を与えており、これらの影響を抑えるためには気候変動を抑制することが必要になる。

昆虫を見つけたら、観察や飼育を通じてその生態に注目し、記録しよう。たとえ目当ての昆虫を見つけられなくても、それが記録として重要であり、過去の記録と比較することで環境の変化に気づくことができる。そして、その変化の理由を考えることで、昆虫を通じて環境への新たな視点を得ることができるとお話ししていただきました。

たからづか市民環境フォーラムは大盛況のうちに終了しました。このイベントに関わってくださった皆さま本当にありがとうございました。