事例 紙芝居サークル”ちょうちょ”
活動概要 ちょうちょは、1982年の発足から40年以上にわたり、幼児から高齢者まで様々な年齢層を対象に紙芝居活動を続けています。85歳を含む60歳以上が主力のサークルですが、定期の自主開催イベントだけでなく、数人ずつに分かれての保育所・小学校、高齢者施設への依頼訪問が月10数回あり、今では年間約5000人に対し"紙によるお芝居”を演じています。2025年10月には国内外から400人近い紙芝居仲間を宝塚に呼び、2年に1度の全国紙芝居祭り宝塚大会を開催します。
【団体連絡先】
電話番号:090-7763-3250(桐畑代表)
子どもの居場所のために母親たちが立ち上がった
1982年当時、働く女性が増えだして放課後の鍵っ子問題がクローズアップされていました。これに心を痛めた主婦たちが、「知らないおばちゃんでも頼りになることを示したかった」と図書館にあった紙芝居を活用し始めたのが活動の始まりです。当時代表をされていた角田さんは、市場で会っても子ども達から声を掛けられうれしかった、その後も続けられたのは子どもたちが紙芝居を離さなかったからだと思う・・・と振り返ります。
「活動の場を広げたい」思いで広がる協働
市立中央図書館を活動拠点とすることで信用力を高めながらも、紙芝居を「図書館活動」と決めつけず、コロナ禍の際には、様々な団体が活動を縮小・休止していく中で”逆にイベントに対する需要が高まっている!”と感じたメンバーが、公園で野外定例会を開いたり、図書館からYouTubeで動画を配信したりと新しいことにチャレンジ。教育委員会、文化財団、社会福祉協議会などとも協力・協働関係を深め、活動を見てくださった学校の先生方の口コミなどで活動の場が広がっていきました。
紙芝居は自己表現。なによりも自分たちが楽しく、うれしい
紙“芝居”は1人でできるシンプルなお芝居。紙の裏に書いてあることを読めば誰でも始められるため、やってみたいという人は少なくありません。しかし、観客に見て、聴いて、楽しんでもらうには表現力を磨く必要があり、練習・勉強は欠かせません。特に、クイズ紙芝居などの参加型の演目では観客とやり取りをしながら場を盛り上げる能力が必要です。各自が自宅で練習するほか毎月行う勉強会では演技に対しフィードバックをもらい、表現力を高め、レパートリーも増やしています。また、月2回のミーティングでは話がよく脱線しますが、会員が言いたいことを言える“わいがや”の雰囲気が大切にされています。最近は仕事をしている方々の参加も増え、経理、デジタル技術の活用やインターネット動画の配信など仕事で培ったスキルを役立ててもらい、組織力が高まっています。
時代のニーズを感じ、これからもチャレンジ
小学生に紙芝居を通じて自分たちの地元に伝わる歴史・民話を知ってもらいたい!戦争を題材にしたもので平和の尊さを伝えたい!紙芝居づくり教室で自分の物語を表現してほしい!・・・メンバーからは様々な思いが語られます。荒れている学校、1人スマホなど孤独・孤立などが問題になる中で、対面対話で異世代交流を行う紙芝居が担う役割は重要度を増しているようです。そしてデジタル社会だからこそ、表現力、コミュニケーション力、共感力を磨き育てる紙芝居が注目されるのかもしれません。
編集:TaCoLAB(担当:遠座、龍見)
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