vol.52 タンサンと湯のまちのルーツを探ろう!(2026年1月号)
このコーナーは、宝塚市の観光大使である私たちリボンの騎士「サファイア」が、「まちの宝」を紹介するシリーズです。今回は大阪・関西万博を契機に展開された、兵庫県の魅力を発信する取り組み「ひょうごフィールドパビリオン」に認定された“タンサンと湯のまちのルーツさがし”をご紹介します。
宝塚歌劇で知られる宝塚市ですが、「湯のまち宝塚」と呼ばれているのをご存じですか?宝塚温泉の歴史は鎌倉時代にさかのぼり、1223年には、歌人・藤原光経が病気を治すため、宝塚にあった「小林の湯」を訪れた記録が残されています。そして、明治時代には温泉街として栄え、多くの人々で賑わいました。
当時、源泉のそばで湧き出ていた炭酸鉱泉を発見したジョン・クリフォード・ウィルキンソン氏が、その鉱泉を瓶詰めして販売を開始。実は、これが今も親しまれる炭酸飲料「ウィルキンソン タンサン」のルーツとなっています。その後、洋式高級ホテル「タンサンホテル」も建設され、多くの外国人が宝塚の地を訪れました。
宝塚の発展に寄与した“温泉”と“タンサン”。この2つにまつわるスポットを取材しました!
“温泉”と“タンサン”にまつわるスポットをご紹介♪
ひょうごフィールドパビリオンでは、「タンサンと湯のまちのルーツさがし」と題して、「湯のまち宝塚」にフィーチャーして魅力を発信してます。宝塚市内に住んでいるあなたも新たな発見があるかもしれません…!
(1)壽楼泉源(間欠泉) 📍宝塚市栄町3丁目1

旅館「壽楼(ことぶきろう)」があった場所に、源泉が噴き出す間欠泉があります。現在、旅館の跡地はマンションとなっています。鉄分を多く含んでいるため、武庫川へ流れる道筋は、オレンジ色に染まっています。
現在は噴き出す様子はなかなか見ることができないらしく、私たちが取材に行った際も、残念ながら噴き出している様子は見られませんでした…😢稀に冷泉を勢いよく噴出するようなので、見れた方はラッキーです✨
(2)ウィルキンソン タンサン自動販売機 📍宝塚市湯本町9-33(ナチュールスパ宝塚 東側)

「ウィルキソン タンサン」と聞くと、海外発祥の商品と思われる方もたくさんいらっしゃると思いますが、実は宝塚発祥ということをご存じですか?
イギリス人のジョン・クリフォード・ウィルキンソン氏は明治22年頃、宝塚(武庫川の傍ら)で優良な炭酸鉱泉を発見しました。翌年、その鉱泉から湧き出す「酸い水」を瓶詰めにして炭酸水を発売。それが「ウィルキンソン タンサン」の起源となっています。
このオリジナルラッピングが施された「ウィルキンソン タンサン」のみ販売している日本唯一の自動販売機は、思わず写真を撮りたくなるスポットです📷
(3)ナチュールスパ宝塚 📍宝塚市湯本町9-33

阪急・JR宝塚駅近くにある日帰り入浴施設です。ここでは、開湯800年の歴史を持つ宝塚温泉を堪能でき、一度の入館で「茶色に濁った“金宝泉”」「透明な“銀宝泉”」の2種類を楽しむことができます。
また、1階ロビーには、タンサンホテルやタンサン工場があった明治時代の様子を再現したジオラマが展示されています。細かいところまで再現されており、思わず見入ってしまいました!

(4)タンサン湧出場 📍宝塚市湯本町9-9地先

武庫川の底から炭酸泉の気泡が見えるのをご存じですか?武庫川右岸に宝塚温泉場ができたのは明治20年(1887年)で、その傍らには炭酸泉があったと伝えられています。
川底をよく見てみると、ぷくぷく…と気泡が浮き上がっていました!!見つけた時は嬉しくなります☺川の増水時や風が強い日は、気泡が見えにくくなりますので、お天気の良い日に見に行くことをおすすめします!

(5)湯本台広場(老舗旅館分銅屋跡地)📍宝塚市湯本町10-10

かつて温泉街として栄えていた時代に、今の湯本台広場の場所に老舗旅館「分銅屋」がありました。そして、山手には洋式高級ホテル「タンサンホテル」がありましたが、現在は住宅地となっています。
「タンサンホテル」とは、宝塚の紅葉谷に瓶詰工場を設けた後、販売促進の一環として、海外の商社や客船のキャプテン等を積極的に工場見学に誘致した際に建てられた宿泊施設です。
湯本台広場は近隣住民の憩いの場となっており、ベンチもありますのでのんびり休憩をすることもできます!

(6)炭酸煎餅本家 黄金家 📍宝塚市湯本町9-27

なんと1897年(明治30年)創業の黄金家さん。昔懐かしい宝塚温泉名物「炭酸せんべい」を販売されています。自家製の炭酸水(天然炭酸水と同じ成分に整えたもの)を混ぜて焼いたせんべいで、サクサクとした食感でほんのり甘く、私たちも大好きなお菓子です♡
お土産にぴったりな商品ですので、宝塚に訪れた際はぜひお立ち寄りください!
(7)ホテル若水 📍宝塚市湯本町9-25

宝塚駅から徒歩約3分、武庫川のほとりに建つ温泉旅館です。8階の大浴場入り口には、「寶塚温泉」と書かれた立派な看板が飾られています。古い歴史を感じるこの大きな看板は圧巻です…!また、廊下には昔の温泉街の写真が展示されており、宝塚温泉の歴史を学ぶことができます。

終わりに
今回は宝塚の発展に大きく寄与した“温泉”と“タンサン”をご紹介しました!「宝塚にそんな歴史があったんだ!」と新しい発見を得られた方もいらっしゃるのではないでしょうか👀
現在、宝塚温泉の泉源を利用しているのは「ナチュールスパ宝塚」、「ホテル若水」、「ワシントンホテル」の3施設です。一大温泉地として栄えたという歴史を未来へ受け継いでいけるよう、私たちも精一杯PRをしていこうと思います!
ぜひ、宝塚市へお越しの際は「湯のまち宝塚」をお楽しみください♨
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