令和3年度に実施したデザイン経営実践支援の内容を紹介します

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ID番号 1049522 更新日  2023年10月10日

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デザイン経営について

デザイン経営ってなに?

デザイン経営のイメージ図(特許庁)

経済産業省・特許庁が2018年に公表した『「デザイン経営」宣言』のなかで、「デザイン経営」は、デザインを重要な経営資源として活用し、ブランド力とイノベーション力を向上させる経営の姿であるとされています。

「デザイン経営」は、人(ユーザー)を中心に考えることで、根本的な課題を発見し、実現可能な解決策を、柔軟に反復・改善を繰り返しながら生み出すことができるので、経済のグローバル化やデジタル化によって複雑化する社会においても企業価値を向上させ続けことができる手法の一つです。また、中小企業ではデザインの力により企業の「人格」を明確にするケースが多く見られます。

「デザイン経営」を実行するには経営トップの決断が重要ですが、成果を上げるためには社員一人ひとりの意識改革が欠かせません。中小企業における「デザイン経営」は、社内の意思疎通が図りやすく一体となって取り組みやすい点で大企業と比べて相性がよいと言えます。

(近畿経済産業局HPより抜粋)

宝塚市におけるデザイン経営実践支援について

宝塚市が目指すデザイン経営のカタチ

宝塚市では『どうしても成し遂げたい想い、起業に至る理念』(=アイデンティティ)をどうしたら、社内、社外に広めていけるのか、そこにフォーカスを当てて支援に取り組んでいます。そのアイデンティティを経営者以外の関係者に広く周知する(具現化する)ためにデザイナーによる支援が必要であると考えています。

決してデザインを外注するための補助事業ではなく、より本質的な課題解決を目標としています。まずは、アイデンティティの深堀りすることを出発点とし、そこから将来のビジョンの創造につなげていきます。

デザイン経営実践支援のフローチャート

具体的に何をする?

宝塚市では、市内でデザイン経営を用いた事業者支援を実施されている「株式会社SASI」に委託し、個別伴走支援を実施しています。

具体的には以下の流れで実施していきます。

(1)デザイン経営実践のために必要な知識・方法のレクチャー

(2)自社のアイデンティティ・強みの整理や、ビジョン策定、経営計画・事業計画策定

(3)策定した事業計画の発表

上記を達成するため、10回程度参加事業者の代表と株式会社SASIがセッションを実施します。(3)発表会については、本事業の参加者及び、他自治体においてデザイン経営に取り組む事業者、金融機関等が参加予定です。

スケジュール

令和3年度にデザイン経営を活用し、事業計画策定に取り組んだ事業者を紹介します。

(1)株式会社いづみや本舗

いづみや本舗

昭和30年創業、宝塚市内でも老舗の和菓子店です。最近では和菓子の販売だけでなく、洋菓子にも力を入れています。

今回デザイン経営で取り組んだのは、創業当時から続く「炭酸せんべい」に洋素材を取り入れて新しい味を開発する新しいアプローチ方法について検討しました。創業当時から続くアイデンティティとビジョンの整理を行い、事業計画を策定しました。柔らかい口当たり、薄さ、せんべいに描かれたデザイン、包材に至るまで、社長が創業当時から炭酸せんべいに持つ思いを込めた新製品のデザインを策定しました。

現在、本実践支援事業において策定した計画を基に、商品化に向けて動いています。(事業計画等については、リリース前につき非公開とさせていただきます。)

いづみや本舗の炭酸せんべい

(2)株式会社エビスシマダ

エビスシマダ

エビスシマダは、縁起物の企画・製造を手がける会社です。明治のはじめ、初代が地域に根づいた産業として「福箕(ふくみ)」をつくり代々、家業として縁起物づくりをつづけてきました。

長い歴史のある企業ですが、縁起物をもっと身近に感じてもらうため、プレゼントなどにも使いやすい小さな縁起物等をECサイトにて販売もされています。今回は島田社長の想いでもある「インテリアにもなる、自然とそこにある縁起物」の作成に向けて、事業計画の策定に取り組みました。

 

完成した事業計画(一部抜粋)

事業計画1

事業計画2

(3)有限会社目見田商事

目見田商事1

有限会社目見田商事は市内で地域密着型のガソリンスタンド、車検整備工場等を経営されています。事業内容を「人づくり」と捉え、それの手段として会社組織が存在するという特徴的な考え方で事業を継続されております。

その人づくりの一環として、社員の方一人ひとりに自分の力で未来を切り拓く力を身に着けてもらうためキャリアアップの機会を設けています。また、人材育成と地域貢献活動を結び付け、市内全体を巻き込んだイベントを企画することで人間的成長と地域を良くする活動を両立させる取組を計画しています。

これら計画について、兵庫県経営革新計画の認定を取得し、実現に向けて活動されております。計画策定に向けて、ご自身のアイデンティティと将来ビジョンの整理をデザイン経営の視点から実施しました。(事業計画等については、リリース前につき非公開とさせていただきます。)

 


 

目見田商事のビジョン

終わりに

本事業については、参加事業者と株式会社SASIによって実施しているセッションに可能な限り市も同席しております。宝塚市のデザイン経営実践支援について、少しでも興味がある、具体的にどんなことをしているか知りたいとお考えの方は、下記お問い合わせ先までご連絡ください。個別に事業内容のご説明をさせて頂くことも可能ですので、どうぞ遠慮なくお申し付けください。

各種リンク

宝塚市内に拠点を置く株式会社SASIは他自治体においてもデザイン経営を活用した伴走支援を実施しています。その中で一部ですが、近隣自治体の事例を紹介します。

 

このページに関するお問い合わせ

産業文化部 商工勤労課
〒665-8665 宝塚市東洋町1番1号 本庁舎3階
電話:0797-77-2011(商工担当) 0797-77-2071(総括・勤労担当)
ファクス:0797-77-2171
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。