教育振興基本計画
第2次宝塚市教育振興基本計画を策定しました
本市では、平成22年(2010年)に策定した宝塚市教育振興基本計画に掲げている「自分を大切に 人を大切に ふるさと宝塚を大切にする人づくり」という基本目標のもと、教育委員会と幼稚園や学校、家庭、地域が手を携えて、子どもたちの心身を健やかに育むためのさまざまな事業を行ってきました。
そうした中、学校でのいじめや教職員による不適切な指導・不祥事により、児童生徒、保護者をはじめ、市民の皆様からの信頼を大きく損ねている現状を重く受け止め、「宝塚市の教育」を改めて見つめなおし、改革していかなければならないという思いを新たにいたしました。
また、子どもたちの自尊感情をはじめとする人権意識の醸成や体力づくり、学校における管理職のなり手不足やICT機器を活用した教育の実践などは、いまだ十分な成果をあげることができず、今後、重点的に取り組むべき課題が山積しています。
このたび策定した第2次宝塚市教育振興基本計画では、前計画から引き続き取り組むべき施策と、市の現状を踏まえて新たに重点的に取り組むべき施策を中心として、不退転の決意をもって、子どもたちの心身の健全な発達と社会教育の振興のために尽力することを明らかにするとともに、基本目標の達成に向けた施策の展開を強力に進めてまいります。
計画の対象期間と進行管理
第2次宝塚市教育振興基本計画の計画期間は、令和3年度(2021年度)から令和12年度(2030年度)までの10年間としています。
この度、計画前期の5年間に取り組むべき教育計画を策定するとともに、計画前期の最終年度となる令和7年度(2025年度)には、後期に向けた見直しを行うこととします
また、市教育委員会では、この計画を着実に推進し、計画に基づき各事業を確実に執行することに努めながら、毎年度、施策ごとに設定した成果指標を元に実施する教育委員会の事務執行等に関する評価により、計画の基本方針や施策に基づき実施する事業の妥当性や整合性についての検証を行います。
この評価結果に基づき、次年度以降に具体的に取り組む各種事業の参考とするほか、その内容によって計画に基づく方針や施策についての見直しも検討します。
さらに、計画の最終年度に当たる令和12年度(2030年度)には総合的な点検・評価に基づき10年間の総括を行い、次期計画に向けての検討を行います。
教育の基本目標と重点的に取り組む8つの教育施策
本計画では、本市における教育の基本目標と、目標を達成するために特に重要と考える施策を「重点施策」として設定し、今後の取組の核として据えています。
基本目標「自分を大切に 人を大切に ふるさと宝塚を大切にする人づくり」
「自分を大切に」とは、自分のいのちを大切にし、自分の存在を大事に思うこと、そして、「人を大切に」とは自分と同じように他の人のいのちも大切にし、また、その存在を大事に考えるという意味です。
さらに、「ふるさと宝塚を大切にする人づくり」とは、自分を育ててくれた、ふるさとである宝塚の自然や建物、文化、伝統に感謝の気持ちを持ち、人や物を大切にする心を育てていきたいということを表しています。
~重点施策1 幼児期の教育・保育の充実を図ります~
社会情勢に対応した時代にふさわしい教育、保育を推進するために、幼児教育センターを中心となって、「保育・教育アドバイザー」を活用し、幼保の連携や公私立間の連携を進め幼児教育の横のつながりを強めるとともに、中学校区を単位とした縦のつながりとなる保幼小中の連携を推進します。
主な取組
- 公私立幼稚園・保育所(園)・認定こども園の連携
- 保幼小中連携教育推進事業
~重点施策2 子ども一人ひとりに寄り添った支援を行います~
子どもが抱えるさまざまな課題に対して、組織的な支援が行えるように、スクールカウンセラーなどの専門職、関係機関と連携しながら、一人ひとりの状況に応じたきめ細かな支援を推進するとともに、子どもたちが安心して過ごせる居場所づくりに取り組みます。また、家庭や関係機関と連携し、問題行動やいじめ・不登校の未然防止や早期発見、児童虐待の防止に努めます。
特に、いじめは、いじめを受けた子どもの教育を受ける権利を著しく侵害し、その心身の健全な成長や人格形成に重大な影響を与えるのみならず、その生命や身体にも重大な危険を生じさせる恐れがある、決して許されない行為です。本市では、本計画の第5章に記載している「宝塚市いじめ問題再発防止に関する基本方針」における5つの柱を軸として、施策を展開していきます。
主な取組
- 教育支援センター運営事業
- いじめアンケートの実施
~重点施策3 「魅力ある授業」「わかる授業」を展開します~
子どもたちが、学習内容を自分の人生や社会の在り方と結び付けて深く理解し、知識及び技能、思考力・判断力・表現力等、学びに向かう力・人間性等の向上を身に付けていくために、児童生徒の発達段階や興味・関心等に応じた主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を進めます。
また、学習内容を確実に身に付けることができるよう、教職員の授業力向上のための保幼小中の連携も含めた研修・研究に取り組むとともに、各学校の実態に即し、少人数指導や習熟度別指導等による個に応じた指導を充実します。
主な取組
- 新学習システムの活用
- 自己表現力向上事業の推進
~重点施策4 子どもの健やかなからだづくりを応援します~
元気で、活力に満ちた子どもを育てることが急務であると考え、「体力向上プログラム」を策定し、その着実な実施により子どもたちの体力向上を図ります。
さらに、体力向上指導員や体育授業サポーターの派遣により、楽しい体育授業の創造と運動の習慣化を図ります。
主な取組
- 「体力向上プログラム」の実施
- 体力向上指導員や体育授業サポーターの派遣
~重点施策5 子どもたち・教職員の人権意識を高めます~
子どもたちが、よりよく生きるための基盤となる豊かな人間性を養うため、人権についての正しい知識を身に付け、行動や態度を通して実践していく教育に取り組みます。また、子どもたちにとって身近な大人である教職員の人権意識を高め、自らの実践を通して人権尊重の学校づくりを進めます。
主な取組
- 多文化共生についての理解促進
- 各種教職員研修事業
~重点施策6 ICT環境を活用した教育を展開します~
課題や目的に応じて、身近なICT機器を活用し、必要な情報を主体的に収集・判断し活用できる「情報活用能力」を育成します。
また、教職員を対象に効果的なICT機器の活用方法や情報セキュリティ・著作権等の実践的な研修を開催し、啓発に努めます。
主な取組
- 児童生徒1人1台タブレットパソコンの活用
- 学びの基盤となる情報活用能力の育成
~重点施策7 読書活動を推進します~
ことばの力を身に付けるために大切なものは読書です。
乳幼児期での本との出会いに始まり、発達段階に応じたさまざまな本との出会いは、子どもの心を豊かに育てると同時に思考力を磨き、表現力を高め、想像力を育みます。
読書を通じて、他者の考えや思いを理解し、人と人とのつながりを強める大切な力を身に付けることができ、結果として学力の向上にもつながります。
そこで、学校図書館にはない図書を市立図書館から貸し出しを受けるなど、学校と市立図書館の連携も充実させながら、児童生徒の学びの機会を広げていきます。
主な取組
- 学校図書館教育推進事業
- 市立図書館との連携
~重点施策8 学校・家庭・地域の連携を強めます~
より全市的・機能的に学校と家庭・地域が連携・協働ができ、子どもを育てる仕組みへと発展させるため、学校園への支援体制を検討するとともに、学校と家庭・地域のニーズ等を調整するコーディネーターの存在が大切であり、その人材の発掘に引き続き取り組みます。
また、コミュニティ・スクールの全校導入に向けた取り組みを進めつつ、さらに国の示す制度への移行を進め、開かれた教育課程の実現を目指します。
併せて、学校評価を活用し、地域や保護者と学校課題を共有しながら、コミュニティ・スクールと地域学校協働本部の一体的運用を進めるとともに地域人材バンク設立に向けた検討を進めます。
主な取組
- 学校支援地域本部事業「たからづか学校応援団」
- コミュニティ・スクールの充実
第2次宝塚市教育振興基本計画【概要版】
第2次宝塚市教育振興基本計画【本編】
(本編分割版)
- 00-00表紙・はじめに・目次 (PDF 479.3KB)
- 01-00第1章(P.1-3) (PDF 121.1KB)
- 02-00第2章(P.4-6) (PDF 169.2KB)
- 03-00第3章(P.7-10) (PDF 195.5KB)
- 04-00第4章【体系・読み方】(P.11-13) (PDF 659.5KB)
- 04-01第4章【基本方針1】(P.14-40) (PDF 2.2MB)
- 04-02第4章【基本方針2】(P.41-54) (PDF 582.2KB)
- 04-03第4章【基本方針3】(P.55-60) (PDF 1.1MB)
- 04-04第4章【基本方針4】(P.61-72) (PDF 1.7MB)
- 05-00第5章(P.73-74) (PDF 159.0KB)
- 06-00資料編(P.75-84) (PDF 286.7KB)
- 99-00裏表紙 (PDF 15.4KB)
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