「西谷地区のちまきの食文化」調査報告書を刊行しました
全国でも珍しい「西谷地区のちまき」の調査報告書を刊行しました!
ちまき博士である兵庫県立大学名誉教授・服部 保先生執筆の、西谷地区のちまきをはじめ全国のちまきの特性を明らかにした調査報告書を刊行しました。
学術的にも貴重な調査報告書です。ぜひご一読ください!
報告書は下記掲載のPDFデータ、または市立図書館(紙媒体)で閲覧できます。
※PDFデータは、令和7年3月末まで公開します。
【報告書内容】
「全国および宝塚市西谷地区のちまき」 服部 保(兵庫県立大学名誉教授)
「民俗文化財としてみた西谷の粽」 森 隆男(元関西大学教授)
他、「無形民俗文化財指定への経過」「調査報告書作成の経過」「西谷地区のちまきの作り方」
「西谷地区のちまきの食文化」について
現在では、全国的にほとんどの地域でササ類の1種類の植物で包むちまきが一般化していますが、西谷地区では全国的にも稀なナラガシワとヨシの2種類の植物で包むちまきがいまもなお作られています。
作られたちまきは仏壇や神棚、荒神に供えるほか、嫁の里帰りの際に土産として持たせるなど、単なる食文化としてだけでなく、贈答の習俗として地域に根差したものとなっています。
地域特有の食文化は、食の多様化や少子高齢化などの影響により全国的にも消滅しつつあります。西谷地区も例外ではなく、ちまきの作り方を知る方も減少傾向にあります。そうした現状のなか、西谷地区のちまきの食文化を守るため各家庭にナラガシワを植えようといった活動や、端午の節供に西谷の各地区でちまきをつくる活動が行われています。
西谷地区における伝統的なちまき作りの調査研究や後継者の育成を目的とした西谷ちまき保存会も設立されており、今後も伝統食として伝承されることが期待できます。

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