記念館だより2012年

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ID番号 4000006 更新日  2014年11月26日

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紙芝居「チャンスの神様」・紙芝居作りワークショップ「パッキラ紙芝居」

12月1日(土曜日)・2日(日曜日)、紙芝居「チャンスの神様」と紙芝居作りワークショップ「パッキラ紙芝居」を開催しました。

紙芝居1

「手塚治虫記念館で紙芝居がはじまるぞー!」。ヤッサン一座の紙芝居師・若王子団丸さんの大きな呼び声とともに紙芝居が始まります。紙芝居クイズでは、お客さんを巻き込み、子どもも大人も元気良くハイッと手を挙げて、ハキハキと答えます。最後に、紙芝居「チャンスの神様」を口演。「大人になるにつれて夢が小さくなるが、それでも子どもたちには大きな夢を持ってほしい」という想いが込められています。


紙芝居2

G階アニメ工房では、紙芝居作りのワークショップを実施。ここは心のトイレ。最近、自分の心の中でいっぱいにあふれたこと(体験)や思いついたお話をはがきサイズの紙4枚に描きます。


紙芝居3

ワークショップの最後には、参加者が作った紙芝居を自分で発表。「パッ」と心が見えて「キラッ」と輝くオリジナルの紙芝居が口演されました。

手塚治虫が愛した昆虫タイアップ企画・講演「昆虫の秘密 羽・大空に飛び立った生きもの」

久留飛・箕面公園昆虫館長

11月24日(土曜日)、箕面公園昆虫館の久留飛克明館長の講演「昆虫の秘密 羽・大空に飛び立った生きもの」を開催しました。昆虫の羽は、背中の板状の部分が広がってできたという説が有力だそうです。カブトムシのように硬い前羽の中に後羽を折りたたんでいるものは進化したかたちで、飛ぶときは後羽だけが使われます。その仕組みを折り紙で再現してみると、折り返しをつけることでバネのような力が加わり勢いよく広がることが分かります。久留飛館長は、「アゲハチョウのメスが柑橘類の葉にとまるのは、幼虫のえさの葉を脚のセンサーで識別しているから」など、さまざまな昆虫の生態を紹介しながら「教科書の知識に少し疑問を持てばもっと面白くなります」と話されました。

手塚治虫誕生日記念イベント「手塚ワールドで音楽三昧」

11月3日(祝日)、手塚治虫誕生日記念イベント「手塚ワールドで音楽三昧」を開催しました。
出演は大阪音楽大学生の皆さん。

nico2+

第1部の「nico2+」(にこつーぷらす)は、フルート、クラリネット、ピアノ、ユーフォニアムのちょっと珍しい構成のアンサンブル。オープニングは2部出演の「そらとれお」と一緒に「ハッピーバースデー」、「オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ」や「風になりたい」など耳馴染みのある曲、手塚アニメソングのソロ演奏を披露しながらの楽器紹介など、それぞれの個性が光るプログラムでした。


そらとれお

第2部のボーカルとピアノの「そらとれお」は、「リボンの騎士」のサファイアとチンクをイメージしたコスチュームで登場。チンクは途中で「ジャングル大帝」のレオに変身、工夫を凝らした演出で「ふしぎなメルモ」や「海のトリトン」、「ジェッターマルス」など手塚アニメソングのオンパレードで、まさに「手塚ワールドで音楽三昧」。楽しく、和やかなコンサートでした。


そらとれお2

ミュージアムトーク「桜 稲垣早希さんに聞く『エヴァンゲリオン』の魅力」

10月6日(土曜日)、ミュージアムトーク「桜 稲垣早希さんに聞く『エヴァンゲリオン』の魅力」を開催しました。

桜 稲垣早希ミュージアムトーク

エヴァンゲリオンの一番好きなキャラクターは、稲垣さんがコスプレと物まねをされている「アスカ」で、他人に敵対的であり、好意的でもある「ツンデレ」にかわいらしさを感じるそう。手塚マンガも好きな稲垣さんは手塚治虫記念館にずっと来たかったそうで「昆虫標本の模写など、自分としては手塚治虫の意外な一面を知ることができた」。手塚マンガで一番好きな作品は「ブラック・ジャック」で「ブラック・ジャックは理想の男性。他人に厳しいが、たまにピノコにみせる愛情が良い。やっぱりツンデレが好きなのかも」とのこと。物まねやマニアックなトーク、たまにとびだす爆弾発言で会場が爆笑に包まれました。

osamu moet moso@ODC in 手塚治虫記念館

osamu moet moso@ODC in 手塚治虫記念館

大阪デザイナー専門学校が授業の一環として、手塚作品のアキバ要素を独自に表現する「osamu moet moso@ODC」に取り組みました。その作品を10月4日から11月6日まで協力展示しています。

親子の昆虫教室「命を伝える昆虫の世界」

昆虫教室

8月11日(土曜日)、親子の昆虫教室を開催、箕面公園昆虫館長の久留飛克明さんが、ミツバチやゴキブリなど、身近な昆虫の不思議な生態をクイズをまじえて分かりやすくレクチャーしてくださいました。最後に「例えばセミは地上に出て1か月ほどで死んでしまうけれど、短い期間で次世代にバトンタッチして、したたかに生きている。でも、何年もかかって成虫になったときに、住宅や道路ができて住むところが無くなっていたら生きていけない。人間も昆虫もともに生き続けられる環境にしたいですね」と話されました。


昆虫貯金箱

当日は自分で色を塗って仕上げた昆虫のイラストで貯金箱を作るワークショップも開催しました。


昆虫標本

また、関連企画として、手塚治虫が愛したオサムシや蝶の標本を箕面公園昆虫館からお借りし、9月2日まで展示しました。

親子の理科教室 in 手塚治虫記念館「理科っておもしろい!」

理科教室1

7月28日(土曜日)・29日(日曜日)、親子の理科教室 in 手塚治虫記念館「理科っておもしろい!」を開催しました。手塚治虫記念館では昨年に続き、2回目の開催です。


理科教室2

サイエンストークショー「でんきの不思議」の講師は、小田垣孝・東京電機大学教授です。初めに、ギリシャの哲学者であるタレスがコハクを布きれでこすったことにより、電気が発見されたという電気の歴史を説明。その後は、摩擦や磁石を使って電気をつくる方法を解説します。


理科教室3

トークショーの後は、参加者も電気をつくる体験をします。写真は「バンデグラーフ発電機」体験です。中にあるベルトが動くことによって、プラスの電気が上の球に溜まり、その溜まった電気を放電する体験です。他には、発泡スチロールの球が入ったペットボトルをこすり、中の球を浮かせる体験も実施しました。


理科教室4

2階の体験コーナー「でんき魚つり」では、摩擦で塩化ビニールのパイプに電気を起こし、発泡スチロールで作られた魚を釣り上げます。予想以上に難しいようですが、なかには10匹以上を釣り上げる人も。


理科教室5

今回はアトムが出迎えてくれました!

夏休み企画「夏休みにしたいことを4コママンガに描こう!」

マンガに描こう1

7月23日(月曜日)・24日(火曜日)、「夏休みにしたいことを4コママンガに描こう!」を開催しました。


マンガに描こう2

まずは、「夏休みにしたいこと」を文字に書き起こします。箇条書きにした後は、先生に教えてもらいながらマンガを下描きします。


マンガに描こう3

プロのマンガ家が使用する「Gペン」を使ってみる人も。ペン先が軟らかく、線の強弱をつけやすいのですが、使いこなすのは大変なため、悪戦苦闘の様子…。
 


マンガに描こう4

自分のイメージする色を塗り、それぞれのマンガの完成です。


マンガに描こう5

2時間をかけて出来た4コママンガ「夏休みにしたいこと」は8月31日まで展示しました。

アニメーション教室「『ブドリ』を動かしてみよう!」

ブドリ1

6月30日(土曜日)、7月1日(日曜日)・7日(土曜日)・8日(日曜日)の4日間、映画「グスコーブドリの伝記」公開記念企画として、主人公「ブドリ」を描いて動かしてみるアニメーション教室を開催しました。


ブドリ2

作画監督補佐として映画作りに携わった、手塚プロダクションのアニメーター・山田桃子さんから「主人公はネコちゃん。やわらかい毛並みの感じを出せるといいですね」などアドバイスを受けながら、映画で使われた本物の動画5枚をトレースして描きます。


ブドリ3

描き始めて約1時間、「なぞるだけでも大変」という声が…。画面で動かしてみて、1~2秒の動きが完成です。「あんなに苦労したのにたった一瞬?」「自分で描いた絵が動くのは思った以上に感動」など、アニメーターの苦労や楽しさを体験されました。
下の写真は絵を塗っているところです。
ちなみに、「グスコーブドリの伝記」で描かれた作画の枚数は、延べ7万枚以上だそうです。


ブドリ4

装丁作りのワークショップ「手塚治虫を装丁しよう!」

手塚治虫を装丁しよう1

5月20日(日曜日)、6月10日(日曜日)の2日間、「鉄腕アトム」「ジャングル大帝」「リボンの騎士」から好きな作品を選びオリジナルブックカバーを作るワークショップ「手塚治虫を装丁しよう!」を開催しました。


手塚治虫を装丁しよう2

先生は日本図書設計家協会に所属するプロの装丁家。まず、キャラクターやタイトルロゴが描かれた紙から使いたいものを切り取り、装丁の基本ルールや配置のバランスなどアドバイスをもらいながら並べてみます。


手塚治虫を装丁しよう3

配置が決まったらのり付けして、印刷の元になる「版下」が完成。
版下と色見本を見比べながら表紙にする紙の色を選び、仕上げ作業担当の先生にバトンタッチ。


手塚治虫を装丁しよう4

作業開始から約90分後。本に見立てたノートにカバーを巻きつけて作業終了。写真のお2人に伺うと、「たくさんのカットを並べたくなるけれど、ごちゃごちゃにならないように、どれを選ぶかを考えるのが大変。楽しかった」とのこと。皆さん、おつかれさまでした。

ミュージアムトーク「装丁家・装画家・作家の関係」

5月12日(土曜日)、「手塚治虫を装丁する」関連企画として、装丁家の多田和博さん、装画家の西口司郎さん、作家の高田郁さんによる、ミュージアムトークを開催しました。
多田さんと西口さんは、昭和62年に「ブラック・ジャック」の単行本の装丁を手掛けられました。「作家のイメージやストーリーなど、その本らしく装丁することはもしかしたら危険なこと。装いとして美しい本を作ることも仕事だが、『読者の間口』を広げていくことが大切。それを『ブラック・ジャック』をやって教えられた」という多田さん。
この「ブラック・ジャック」単行本の表紙は、生々しい傷口など西口さんのリアルな絵が印象的です。西口さんは、できる限り本物に近い絵を描こうと実物資料を探し求め、例えば、ブラック・ジャックが何度も砥ぎ直して使うメスを描くのにも、実際そのようなメスを使っている医師を探し当てて見せてもらったそうです。
高田さんは装丁を「本の着物」に例えながら、自身が思いもかけなかった、意外でありながらその本にぴったりと思える表紙を描いてもらい、感激された経験などを話されました。また、いつも物語の現場に飛び込んで取材し、そこで働く人の誇りやくじけそうになりながらも一所懸命働く姿に接し、嘘や読者の誤解を招くことは絶対したくないという思いで執筆されるそうです。
終わりに、多田さんが「作家が長い時間をかけて書いてこられた後、そのバトンを受け取る最終ランナーとして、単に自分が描きたいようにするのではなく、本が売れるよう努力しなければ」と語られました。
本作りに対する、それぞれの熱い思いが伝わってくるお話でした。

スキップ楽団ミニコンサート

4月28日(土曜日)、スキップ楽団ミニコンサートを開催しました。

スキップ楽団

左から、キーボードののっぽさん、ドラムのおかやん、フィドル(バイオリン)のはかせ。スタートは「マグマ大使」「海のトリトン」の歌で元気いっぱい。


のっぽさんとおかやん

のっぽさんとおかやんが掛け合いで、フライパンミュージックや勇ましいバケツの太鼓を披露。


スキップ楽団とアトム

アトムもダンス!

ミュージアムトーク「手塚治虫を装丁した人たち」

4月8日(日曜日)、「手塚治虫を装丁する」関連企画として、ブックカバーを出展した佐藤博一さん、仁井谷伴子さん、いのもとまさひろさんの3人によるミュージアムトーク「手塚治虫を装丁した人たち」を開催しました。

佐藤博一さん

グラフィックデザイナーとして活動する佐藤さんは「プロの装丁家が出展する中で、自分なりの作品の意味を表現した。表紙前面の写真には、トリトンが海に向かって行く様子や海の苦しみが現れている。装丁は、広告とは違って、ずっとその人の手元に残ることが最大の魅力」と話されました。


仁井谷伴子さん

フリーブックデザイナーの仁井谷さんは「明朝体など字体を何度も見直し、自分が思う『暗い海』を表現できるまで水彩で何度も描き直した。今回は一定のルールがあるが、普段は医学書などカタい本のデザインをしているので、どんなデザインで遊べるかを楽しみながら制作した」と語られました。


いのもとまさひろさん

イラストレーターのいのもとさんは「自分の中で写楽はかわいいイメージ。それを表に出しつつ、三つ目になって睨んでいる怖い写楽を加えた。原作のタッチで描き起こし、立体的に加工した上で背景の赤色に溶け込ませることで、自分の描いた写楽も表現してみた。世界中にファンがいる手塚マンガのブックカバーを手掛けるのはドキドキだった」と答えられました。


装丁した人たち

デザインする人によって、全く異なった印象となる「装丁」。本の顔となり読者への橋渡しをする、その装丁の魅力について語っていただいた1時間でした。

早瀬マサトミュージアムトーク「アシスタントが語る石ノ森章太郎」

早瀬マサトさん

2月11日(祝日)、「萬画(マンガ)」石ノ森章太郎の世界 関連企画として、石森プロの早瀬マサトさんによるミュージアムトーク「アシスタントが語る石ノ森章太郎」を開催しました。


早瀬マサトミュージアムトークの様子

石ノ森章太郎の大ファンからアシスタントとなった早瀬さん。筆が早く、最大で月に560枚も描いたという石ノ森氏の創作現場の様子や、石ノ森氏は手塚治虫の教えのとおり、常に映画や本に親しんでいたことなど、さまざまなエピソードを披露。また、自身が手がける平成ライダーについて、「以前と比べてスーツアクターの顔がスリムになり、ライダー独特の目を形にするのが難しくなってきた」とのこと。「石ノ森作品を憶えている人がいる限り石ノ森章太郎は生き続ける。今の時代に対応しながら描き続け、その魂を残したい」と締めくくられました。

神谷徹ストロー音楽のワンダーランド

神谷徹さん1

1月22日(日曜日)、「神谷徹ストロー音楽のワンダーランド」を開催しました。記念館では3回目となる、耳だけでなく、目でも楽しめる人気のコンサート。普通のストローを使って、神谷さん自ら、笛を作り演奏します。
こちらはストローで「ストロー」の文字を表現。笛ではなく、「遊んでいるだけ」とのことですが、これまでいろいろと工夫して遊んでいるうちに生まれたストロー笛もたくさんあるそうです。


神谷徹さん2

ストロー笛はそれぞれ曲にあわせてユニークな形に作られます。こちらは新作の「運動会」。徒競走でおなじみのメロディに合わせ、手を振りながら一生懸命走る姿が何ともおかしく、笑いがこみあげてきます。


神谷徹さん3

一つ演奏するたびに、拍手と歓声が巻き起こりました。

箕面公園昆虫館・手塚治虫記念館タイアップ企画 特別講演「なぜ、昆虫を嫌いになるのか?」

久留飛克明館長

1月14日(土曜日)、箕面公園昆虫館の久留飛克明館長による講演「なぜ、昆虫を嫌いになるのか?」を開催しました。
「小さい頃は平気で昆虫を触っていたのに、まわりの大人の影響で怖い、汚いというイメージを持つようになってしまったのは残念」とおっしゃいます。
ゴキブリが菌を運ぶ悪者とは限らない(?)ことを自分で捕まえて調べてみたお話や、蝶のオオゴマダラが優雅に飛ぶのは毒を持っていることを見せびらかすため…など、さまざまな昆虫のヒミツを教わりました。恐ろしそうな姿のハチや毛虫なども、そのヒミツを知ると親しみを感じます。
「身近な昆虫に関心を持てば、自然について考えるきっかけになります」という館長ご自身の昆虫を愛する気持ちが伝わると同時に、昆虫に夢中になった少年時代の手塚治虫に思いをはせるひとときでした。参加者からは「苦手な昆虫も触れるような気がしてきた」などの感想が聞かれました。
また、今回の講演会では手塚治虫が5歳から約20年間を過ごした宝塚市・川面地区の皆さんがPRにご協力くださり、ご参加くださいました。


展示標本

1月7日(土曜日)から16日(月曜日)まで展示した標本は、久留飛館長が特別に用意してくださったものです。およそ90匹の美しく輝くオサムシや色鮮やかで大きな蝶たちに、多くの方が驚きながら見入っていました。

宝塚市観光大使リボンの騎士「サファイア」による琴のプチコンサート

観光大使「サファイア」

1月3日(祝日)、宝塚市観光大使リボンの騎士「サファイア」による琴の演奏が行われました。「六段の調」にうっとりし、「鉄腕アトム」が流れると子どもたちは大喜び。来館者に、新春の訪れを告げる企画でした。

このページに関するお問い合わせ

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