ナラ枯れについて
「ナラ枯れ」にご注意ください!
ナラ枯れとは・・・
ナラ類、シイ・カシ類の樹木を枯らす森林被害で、病原菌となる糸状菌(通称「ナラ菌」)と、その病原菌を媒介するカシノナガキクイムシ(以下、「カシナガ」といいます。)による樹木の伝染病です。
ナラ枯れのメカニズム
カシナガという昆虫の集団穿入によるミズナラ・コナラ・カシ類を中心とした集団枯損被害で、カシナガ(メス)が坑道内に持ち込むラファエリア・クエルキボーラ菌という糸状菌(通称「ナラ菌」)の感染により、通水機能が阻害されて萎凋枯死する樹木で伝染病です。
カシノナガキクイムシ(カシナガ)とは
・カシナガは、体長4.3mm~4.7mmのとても小さな虫で、外来種ではなく、日本古来の種です。
・ナラやカシ・シイなどブナ科樹木(どんぐりの木)の中でナラ菌を増殖し、その菌を食べて一生を過ごします。
・カシナガは、ハチやアリに近い生活を営み、親が幼虫を育てます。そして、最初に育った幼虫は次に生まれた幼虫を育てます。
・1組の親から30~50匹、多くて100匹の子どもが生まれるといわれています。このように繁殖力が非常に強いため、一気に被害が拡大します。
ナラ枯れの特徴
・紅葉時期でもないのに、急に葉が萎れ、茶色や赤茶色に枯れる。
・特に根元の幹に直径2mmほどの穴がたくさんあいている。
・大量の木屑等(フラス)が根元や樹皮に堆積している。
宝塚市(兵庫県)におけるナラ枯れの被害
兵庫県においては、1992年に北部の但馬地域を中心に被害が発生し、その後被害が南下し、2013年には本市で初めて確認され、現在も被害が確認されております。
一方、被害が深刻化していた県北部においては、2010年をピークに終息傾向にあります。ナラ枯れ被害は、比較的高齢で衰退した大木に集中する傾向があり、若い健全木はカシナガの穿入を受けにくく、集団穿入を受けても枯死にいたらないケースが多いとされています。また、被害がピークに達した地域においても、最終的に半数程度の枯死で、発生から5年から10年で収束する傾向が見られます。
ハイキングや山登りの際に、市内の山林等でナラ枯れの特徴に該当する樹木を見かけられましたら、下記「お問い合わせ先」まで情報提供などご協力よろしくお願いいたします。
ナラ枯れの対策方法
いろいろな方法がありますが、誰にでもできるのは次のようなものです。
【粘着シートや薬剤被覆】
カシナガが穿入した木に粘着シートを巻き付けたり、粘着質の薬剤を塗布することで脱出を阻止し、周辺木への被害拡大を防ぎます。
【カシナガトラップ】
カシナガをトラップに誘引して、捕獲・殺虫することで、周辺の被害拡大を防ぎます。
※阪神地域で被害拡大防止にご協力いただける方に対して、資材費の10/10補助や資材配布を行う事業制度もあります。詳しくは阪神農林振興事務所 里山・森林課までお問い合わせください。(電話番号079-562-1392)
猛毒きのこ「カエンタケ」にご注意ください。
ナラ枯れが発生した森林では、被害発生時または数年後に、毒性の強いカエンタケが多く発生することが確認されています。
触っただけでも皮膚の炎症を引き起こしますので、発見しても絶対に触れないでください。見つけた場合は、下記農の魅力創造課までご連絡いただくよう、お願いいたします。
このページに関するお問い合わせ
産業文化部 農の魅力創造課
〒665-8665 宝塚市東洋町1番1号 本庁舎2階
電話:0797-77-2036(農の魅力創造課) 0797-77-2110(農業委員会)
ファクス:0797-77-2133
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