新型コロナウイルスワクチンの有効性と副反応などについて

ツイッターでツイート
フェイスブックでシェア
ラインでシェア

ID番号 1041593 更新日  2023年9月28日

印刷大きな文字で印刷

新型コロナウイルスワクチンの有効性などについて

日本では現在、ファイザー社、モデルナ社、アストラゼネカ社及び武田社のワクチンが薬事承認されており、予防接種法における接種の対象となっています。
これらのワクチンの新型コロナウイルス感染症の発症や重症化を予防する効果は、初回接種や追加接種から一定の期間において持続するとされていますが、ワクチンの接種後であっても、これまでと同様に感染予防対策を行っていただく必要があります。

※アストラゼネカ社のワクチンは2022年9月30日をもって供用を終了しました。
※モデルナ社のワクチン(従来株)は2023年2月11日をもって供用を終了しました。
※ファイザー社のワクチン(従来株)は2023年9月19日をもって供用を終了しました。

追加接種について

日本で接種が進められているワクチンは、発症予防効果等がある一方、感染予防効果や、高齢者においては重症化予防効果についても、時間の経過に伴い、徐々に低下していくことが示唆されています。
一方、追加接種により、低下した感染予防効果や重症化予防効果等を高める効果があることが、臨床試験や様々な疫学研究等で報告されています。

現在の日本においては追加接種の対象は初回接種を完了した5歳以上の方となっています。
(年齢によって使用できるワクチンが限られます。)

このページの先頭に戻る

武田社ワクチン(ノババックス)

ノババックス社が開発したワクチンを武田薬品工業株式会社より薬事承認申請されたものであり、2022年4月19日に薬事承認されました。
武田社のワクチンは組換えタンパクワクチンであり、SARS-CoV-2のスパイクタンパク質(ウイルスがヒトの細胞へ侵入するために必要なタンパク質)の遺伝子をもとに作られた組換えタンパク質をナノ粒子化した製剤で、免疫の活性化を促進するためのアジュバントが添加されています。本剤の接種により組換えスパイクタンパク質がヒトの細胞内に取り込まれると、スパイクタンパク質に対する中和抗体産生及び細胞性免疫応答が誘導されることで、SARS-CoV-2による感染症の予防ができると考えられています。

組換えタンパクワクチンは不活化ワクチンの一種であり、B型肝炎ウイルスワクチンをはじめ幅広く使用されている技術です。この技術は世界中ですでに広く使用され、長期の使用実績があります。

接種対象者は
初回接種(1、2回目):12歳以上のすべての方
追加接種(3回目以降):初回接種を終えた12歳以上の方

このページの先頭に戻る

オミクロン株対応ワクチンについて(12歳以上:BA1・BA4.5)

オミクロン株対応ワクチンは、mRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンの一つで、従来株とオミクロン株の2種類のスパイクタンパク質の設計図となるmRNAを成分として含む「2価ワクチン」です。従来のワクチン(従来株のmRNAのみを成分として含む「1価ワクチン」)と比較して、オミクロン株に対する重症予防効果や短い期間である可能性はあるものの、感染予防効果、発症予防効果がそれぞれ強いことが期待されます。

また、異なる2種類の抗原(体内で免疫反応を誘導する物質)があることにより、誘導される免疫も、より多くの種類のコロナウイルスに反応するため、今後の変異株に対しても有効である可能性が高いと期待されることが確認されています。

オミクロン株対応ワクチン(2価ワクチン)については、2022年9月12日にファイザー社とモデルナ社のワクチンが薬事承認され、これらのワクチンによる接種が2022年9月20日より、予防接種法に基づく特例臨時接種に位置付けられ、全額公費負担での接種が可能となりました。

接種対象者は
ファイザー社とモデルナ社の2価ワクチンは従来のワクチンで1・2回目接種を終えた12歳以上のすべての方となっています。

※オミクロン株対応ワクチン(2価ワクチン)については、2023年9月19日(令和5年春開始接種)まで使用可能

このページの先頭に戻る

オミクロン株対応ワクチンについて(12歳以上:XBB1.5)

オミクロン株対応1価ワクチンは、mRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンの一つで、オミクロン株に由来する成分を含む「1価ワクチン」です。現在の流行株であるオミクロンXBB系統に対して、これまでのオミクロン株対応2価ワクチンより高い中和抗体価を誘導すること等が報告されており、重症化予防はもとより発症予防効果も期待されています。

オミクロン株対応1価ワクチン(XBB.1.5)は、mRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンの一つであり、オミクロン株1種類のスパイクタンパク質の設計図となるmRNAを成分として含む「1価ワクチン」です。流行している株により適合した成分を含むことで、従来のワクチン(従来株のmRNAのみを成分として含む「1価ワクチン」)やこれまでのオミクロン株対応2価ワクチン(従来株/BA.1又は従来株/BA.4-5の2種類を成分として含む2価ワクチン)と比較して、より高い中和抗体価の誘導や予防効果の向上が期待されています。

オミクロン株対応ワクチン(XBB1.5)については、2023年9月1日にファイザー社が、2023年9月12日にモデルナ社ワクチンが薬事承認され、これらのワクチンによる接種が2023年9月20日から2024年3月31日まで、予防接種法に基づく特例臨時接種に位置付けられ、全額公費負担での接種が可能となりました。

このページの先頭に戻る

交互接種

追加接種(3回目以降)に使用するワクチンは、初回接種に用いたワクチンの種類にかかわらず、mRNAワクチン(ファイザー社のワクチン又はモデルナ社のワクチン)又は組み換えタンパクワクチン(武田社のワクチン)を用いる事が適当であるとされています。
初回接種において、ファイザー社、モデルナ社、アストラゼネカ社または武田社のワクチンを受けた場合、追加接種(3回目以降)では初回接種時に用いたワクチンの種類にかかわらず、ファイザー社、モデルナ社又は武田社のワクチンのいずれかを使用する事が可能です。

初回接種(1,2回目) 追加接種(3回目以降) 抗体価
ファイザー社ワクチン

ファイザー社ワクチン(12歳以上)
モデルナ社ワクチン(12歳以上)
武田社ワクチン(12歳以上)

いずれの場合も上昇

モデルナ社ワクチン
アストラゼネカ社ワクチン

武田社ワクチン

 ※現在、初回接種で使用可能となるワクチンは上記から限定されています。

このページの先頭に戻る

新型コロナウイルス感染後の接種について

新型コロナウイルスに感染した方でも初回接種、追加接種に関わらず、ワクチンを接種することが出来ます。これは、このウイルスが一度感染しても再度感染する可能性があることと、自然に感染するよりもワクチン接種の方が、新型コロナウイルスに対する血中の抗体価が高くなることや、多様な変異に対する抗体の産生も報告されています。

新型コロナウイルスに感染してから接種するまでの期間については、初回、追加に関わらず、感染後、体調が回復して接種を希望する際には、その治療内容や感染からの期間に関わらずにワクチンを接種することが出来ます。モノクローナル抗体や血漿療法による治療を受けた場合も、本人が速やかにワクチン接種を希望する場合には、必ずしも一定期間を空ける必要はありません。

このページの先頭に戻る

新型コロナウイルスワクチンの副反応など

現在、日本で接種が進められている新型コロナウイルスワクチンでは、接種後に注射した部分の痛み、疲労、頭痛、筋肉や関節の痛み、寒気、下痢、発熱等がみられることがあります。こうした症状の大部分は、接種後数日以内に回復しています。

発現割合 症状
ファイザー社のワクチン

モデルナ社のワクチン

武田社のワクチン

50%以上

接種部位の痛み、

疲労、頭痛

接種部位の痛み、疲労、頭痛、筋肉痛  圧痛、疼痛、筋肉痛、疲労
10 ~ 50%  筋肉痛、悪寒、関節痛、下痢、発熱、接種部位の腫れ 関節痛、悪寒、吐き気・嘔吐、リンパ節症、発熱、接種部位の腫れ、発赤・紅斑 頭痛、悪心、嘔吐、関節痛、倦怠感
1 ~ 10%  吐き気、嘔吐 接種後7日目以降の接種部位の痛みなど  発赤・紅斑、腫張、硬結、発熱、四肢痛
頻度不明     そう痒症、リンパ節症、発疹、じん麻疹、悪寒

接種直後よりも翌日に痛みを感じている方が多くなっています。

接種後1週間経ってから、痛みや腫れなどが起きることもあります。

疲労や関節痛、発熱など、1回目より2回目の方が頻度が高くなる症状もあります。

3回目については、ファイザー社のワクチン及びモデルナ社のワクチンいずれの場合も、2回目の接種後と比較して有害事象の発現傾向は概ね同等であると確認されています。
腋窩痛(わきの下の痛み)、リンパ節症(リンパ節の腫れ)及びリンパ節痛については、3回目接種後の方が、2回目接種後と比較して、その発現頻度は高い傾向が見られました。このような、追加接種時でリンパ節の腫れ等の発現割合が高いことは、米国で実施された臨床試験の結果の中でも報告されています。
 

小児(5~11歳)の接種による副反応

12歳以上の方と同様、接種部位の痛みや倦怠感、頭痛、発熱等、様々な症状が確認されていますが、殆どが軽症又は中等度であり回復していること、現時点で得られている情報からは、安全性に重大な懸念は認められていないと判断されています。

発現割合 症状

50%以上

接種部位の痛み、疲労

10~50% 頭痛、注射した部分の発赤や腫れ、筋肉痛、悪寒
1~10%

下痢、発熱、関節痛、嘔吐

 

乳幼児(6か月~4歳)の接種による副反応

接種部位の痛みや疲労、発熱、頭痛等、様々な症状が確認されていますが、ほとんどが軽度または中等度であり回復していること、現時点で得られている情報からは、安全性に重大な懸念は認められていないと判断されています。

接種後7日間に現れた症状

年齢

症状 1回目接種後(%) 2回目接種後(%) 3回目接種後(%)
生後6か月~1歳

易刺激性(*1)

51.2 47.4 43.6
食欲減退 22.2 22.2 20.2
傾眠状態(*2) 27.0 23.8 19.9
圧痛 16.6 15.0 16.0
発熱 7.2 7.4 6.8
腫脹(*3) 3.9 3.9 2.7
発赤 10.6 9.3 7.1
2歳~4歳 疼痛 30.8 31.0 26.7
疲労 29.7 25.7 24.5
発赤 8.8 11.4 10.9
下痢 7.7 6.7 5.1
発熱 5.2 4.9 5.1
頭痛 4.5 4.6 4.9
腫脹(*3) 3.7 5.7 3.1
嘔吐 3.0 3.4 1.6
悪寒 2.3 3.0 3.3
筋肉痛 2.4 2.6

2.0

関節痛 0.8 1.4 1.3

(*1)機嫌が悪い (*2)眠たくなる様子 (*3)注射部位の腫れ
 

オミクロン株対応1価ワクチン(XBB.1.5)の副反応

令和5年秋開始接種から使用されるオミクロン株対応1価ワクチン(XBB.1.5)の安全性は、既承認の製剤と同様であり、主な副反応として、注射した部分の痛み、頭痛、疲労、発熱等がありますが、現時点で重大な懸念は認められないとされています。
 

接種後、すぐに現れる可能性のある症状 

アナフィラキシー

・薬や食物が体に入ってから、短時間で起きることのあるアレルギー反応です。じんま疹などの皮膚症状、腹痛や嘔吐などの消化器症状、息苦しさなどの呼吸器症状が急に起こります。血圧低下や意識レベルの低下(呼びかけに反応しない)を伴う場合をアナフィラキシーショックと呼びます。

・起こることは極めてまれですが、接種後に、もしアナフィラキシーが起こっても、すぐに対応が可能なよう、予防接種の接種会場や医療機関では、医薬品などの準備をしています。

血管迷走神経反射

・ワクチン接種に対する緊張や、強い痛みをきっかけに、立ちくらみがしたり、血の気が引いて時に気を失うことがあります。

・誰にでも起こる可能性があるからだの反応で、通常、横になって休むことで自然に回復します。

・倒れてケガをしないように、背もたれのある椅子に座って様子をみてください。

 

 予防接種法に基づく医療機関からの副反応疑い報告状況について

下記の「第94回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和5年度第5回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)資料」をご参考ください。

【全国の副反応疑い報告】(令和5年4月30日までの報告分)

ワクチンの種類 推定接種者数 副反応疑い報告数 死亡報告数
ファイザー社のワクチン(総数) 294,223,810 30,703 1,388
ファイザー社のオミクロン株対応2価ワクチン(BA.1) 8,207,035 100 4
ファイザー社のオミクロン株対応2価ワクチン(BA.4-5) 44,098,586 588 66
ファイザー社の乳幼児用ワクチン 438,605 8 1
ファイザー社の小児用ワクチン(総数) 4,261,844 146 3
ファイザー社の小児用オミクロン株対応ワクチン 112,866 1 0
モデルナ社のワクチン(総数) 83,462,033 5,542 178
モデルナ社のオミクロン株対応2価ワクチン(BA.1) 3,174,747 56 3
モデルナ社のオミクロン株対応2価ワクチン(BA.4-5) 1,071,522 25 0
武田社のワクチン 317,170 42 1


【死亡報告事例の専門家の評価】(令和5年7月28日審査会時点)

ワクチンの種類 ワクチンと死亡の因果関係が否定できないもの ワクチンと死亡との因果関係が認められないもの 現時点では評価できないもの
ファイザー社のワクチン(総数)

2

10 1,831
ファイザー社のオミクロン株対応2価ワクチン(BA.1) 0 0 6
ファイザー社のオミクロン株対応2価ワクチン(BA.4-5) 1 0 92
ファイザー社の乳幼児用ワクチン 0 0 1
ファイザー社の小児用ワクチン(総数) 0 0 3
ファイザー社の小児用オミクロン株対応ワクチン 0 0 0
モデルナ社のワクチン(総数) 0 1 224
モデルナ社のオミクロン株対応2価ワクチン(BA.1) 0 0 5
モデルナ社のオミクロン株対応2価ワクチン(BA.4-5) 0 0 1
武田社のワクチン 0 0 3

このページの先頭に戻る

予防接種健康被害救済制度について

予防接種によって健康被害が生じ、医療機関での治療が必要になったり、障碍が残ったりした場合に、その健康被害が接種を受けたことによるものであると厚生労働大臣が認定したときは、予防接種法に基づく救済(医療費・障害年金等の給付)が受けられます。
 アナフィラキシーやその他の副反応について、接種医師やかかりつけ医とご相談のうえ、申請をご希望される方は、宝塚市立健康センター予防接種担当者(0797-86-0056)までご連絡ください。 なお、接種時に宝塚市以外に住民票があった方は、住民票があった自治体にご連絡してください。

【注意点】
・医療機関が発行する診断書などの必要書類については、費用が自己負担となります。
・医療費等を自己負担した際の領収書は必ず保管しておいてください。
・審査があるため、救済制度の申請を行っても必ず給付されるとは限りません。

 詳細については、下記の厚生労働省のホームページをご覧ください。

このページの先頭に戻る

新型コロナワクチンについて

新型コロナワクチンを接種する前には、下記の説明書をご一読ください。
ワクチンを接種してよいかご心配な方はかかりつけ医にご相談ください。

新型コロナワクチン予防接種についての説明書

過去の新型コロナワクチン予防接種についての説明書

このページの先頭に戻る

ワクチン接種には本人の同意が必要です

ワクチン接種については、感染症を発症することや、重症化することを防ぐという期待される効果と、副反応がおこることの両方を理解した上で、接種されるかどうかは自らの意思でご判断いただくこととなります。決して市が接種を強制するものではありません。 
宝塚市の接種券に同封している「新型コロナウイルスワクチン予防接種についての説明書」にも、ワクチンの効果や副反応のことを記載していますので、お読みいただき、接種するかどうかをお考えの上、決めていただけたらと思います。 
病気療養中の方や体調など接種に不安がある方など、接種しないことを選択する方もおられます。接種しないという選択をされる方もおられることを十分ご理解いただき、接種されていない方を差別したり、差別を助長することが決してないように、皆さまのご理解、ご協力をお願いします。

関連情報

このページの先頭に戻る

PDF形式のファイルをご利用するためには「Adobe(R) Reader」が必要です。お持ちでない方は、Adobeのサイトからダウンロード(無償)してください。Adobeのサイトへ新しいウィンドウでリンクします。

このページに関するお問い合わせ

健康福祉部 健康推進課(健康センター)
〒665-0827 宝塚市小浜4丁目4番1号
電話:0797-86-0056 ファクス:0797-83-2421
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。