子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)について
キャッチアップ接種に関する検討状況
令和6年12月16日に国において開催された第59回厚生科学審議会 (予防接種・ワクチン分科会)にて、令和7年3月末までに接種を開始した方が、全3回の接種を公費で完了できるようにする方針について、了承されました。(令和7年1月8日更新)
下記の対象者の方は、接種期間が延長される予定です。詳細が分かり次第、このページ等でお知らせいたします。
対象者
・キャッチアップ接種対象者のうち、令和4年4月1日~令和7年3月31日の期間に、子宮頸がん予防ワクチンを1回以上接種した方
・平成20年度生まれ(平成20年4月1日~平成21年4月1日生まれ)の女子で、令和4年4月1日~令和7年3月31日の期間に子宮頸がん予防ワクチンを1回以上接種した方
期間
キャッチアップ接種期間(令和7年3月31日まで)終了後、1年間
- 【厚生労働省ホームぺージ】第59回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料(外部リンク)
- 【厚生労働省ホームぺージ】 ヒトパピローマウイルス感染症~子宮頸がん(子宮けいがん)とHPVワクチン~(外部リンク)
子宮頸がん予防ワクチンについて
1 これまでの経緯
HPVワクチン定期予防接種は、接種後にワクチンとの因果関係が否定できない持続的な疼痛・手足の動かしにくさ・不随意運動(動かそうと思っていないのに体の一部が勝手に動いてしまうこと)といった多様な症状が特異的にみられたことから、適切な情報提供ができるまでは積極的に勧奨するべきではないと、平成25年6月から積極的勧奨を一時的に差し控えていました。その後、国での継続的な議論が行われた結果、接種による有効性が副反応のリスクを明らかに上回ると認められ、接種勧奨を再開するよう、令和3年11月に国から通知が発出されました。
2 ヒトパピローマウイルス感染症とは
子宮頸がんは、ほとんどがHPV(ヒトパピローマウイルス)というウイルスの感染で起こることがわかっています。
- HPVは、性的接触のある女性であれば50%以上が生涯で一度は感染するとされている一般的なウイルスです。特に、近年若い女性の子宮頸がん罹患が増えています。感染しても、ほとんどの人ではウイルスが自然に消えますが、一部の人でがんになってしまうことがあります。
- 現在、感染した後にどのような人ががんになるのかわかっていないため、 感染を防ぐことががんにならないための手段です。
リーフレット
接種を検討・希望される際は、厚生労働省が作成したリーフレットをお読みいただき、HPVワクチンの安全性や有効性を十分理解した上で、接種してください。
【小学6年生~高校1年生】
【キャッチアップ接種】
【9価HPVワクチン接種のお知らせ】
令和5年4月から9価ワクチンが定期接種として公費で受けられるようになりました。
-
小学校6年生~高校1年生の保護者の方へ (PDF 603.5KB)
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キャッチアップ接種版 (PDF 491.1KB)
- 厚生労働省/9価ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン(シルガード9)について(外部リンク)
【接種後の注意】
定期接種対象者
- 対象者
-
小学6年生~高校1年生相当年齢の女子
(標準的な接種時期は中学1年生)
- 申し込み
-
実施医療機関に直接お申し込みください
(宝塚市では接種券を配布していません)
- 持ち物
- 母子健康手帳
生年月日 | 接種期間 |
---|---|
平成24年度生まれ | 令和11年3月31日まで |
平成23年度生まれ | 令和10年3月31日まで |
平成22年度生まれ | 令和9年3月31日まで |
平成21年度生まれ | 令和8年3月31日まで |
平成20年度生まれ |
令和7年3月31日まで |
(★)平成20年4月2日~平成21年4月1日生まれの方は、令和4年4月1日から令和7年3月31日までの間に、1回以上接種をしている方に限り、令和8年3月31日まで全3回の接種を定期接種(無料)として受けられます。
(※)16歳未満が接種する場合は、保護者の同伴が必須です。
キャッチアップ接種対象者
積極的な勧奨の差し控えにより接種機会を逃した方に対して公平な接種機会を確保する観点から、キャッチアップ接種として公費での接種機会を提供します。
※18歳未満の方が接種する場合は、できるだけ保護者が同伴してください。
- 対象者
-
平成9年4月2日生まれ~平成20年4月1日生まれの女性で、これまでにHPVワクチンの接種を合計3回受けていない人
- 接種期間
-
令和7年3月31日まで
- 費用
- 無料
- 申し込み
-
実施医療機関に直接お申込みください。(宝塚市では接種券を配布していません)
- 持ち物
-
母子健康手帳
実施医療機関
定期予防接種は、住民票がある市区町村で接種を受けます。
転出された当日より宝塚市内で定期予防接種をすることはできません。
宝塚市内の実施医療機関で接種をご希望の場合は、転入先の市区町村で手続きをしてください。手続き方法等については転入先の市区町村にお問い合わせください。
接種スケジュール
- ワクチンの種類は、2価(サーバリックス)と4価(ガーダシル)、9価(シルガード9)の3種類です。原則同じワクチンを合計3回接種します。
※9価(シルガード9)は、15歳の誕生日の前日までに1回目の接種を行えば、2回での接種完了とすることが可能です。 - いずれも、1年以内に接種を終えることが望ましいです。
2価ワクチン(サーバリックス)
接種回数 | 標準的な接種間隔 | 必ずあける必要がある間隔 |
1回目 2回目 |
1か月 | 1か月以上 |
3回目 | 1回目から6か月 |
1回目から5か月以上、 かつ2回目から2か月半以上 |
4価ワクチン(ガーダシル)
接種回数 | 標準的な接種間隔 | 必ずあける必要がある間隔 |
1回目 2回目 |
2か月 | 1か月以上 |
3回目 | 1回目から6か月 | 2回目から3か月以上 |
9価ワクチン(シルガード9)
【3回接種の場合】
接種回数 | 標準的な接種間隔 | 必ずあける必要がある間隔 |
1回目 2回目 |
2か月 | 1か月以上 |
3回目 | 1回目から6か月 | 2回目から3か月以上 |
【2回接種の場合】
対象:15歳の誕生日前日までに接種を開始した者
接種回数 | 標準的な接種間隔 | 必ずあける必要がある間隔 |
1回目 2回目 |
6か月以上 | 5か月以上 |
※1回目の接種から5か月未満で2回目を接種した場合は3回接種が必要となります。
効果
2価ワクチン(サーバリックス) |
子宮頸がんをおこしやすい種類(型)であるHPV16型と18型の感染を防ぐことができます。子宮頸がんの原因の50~70%を防ぎます。 |
---|---|
4価ワクチン(ガーダシル) |
|
9価ワクチン(シルガード9) |
HPV16型と18型に加え、5種類のHPVの感染を防ぐことができます。子宮頸がんの原因の80~90%を防ぎます。 |
- 公費で受けられるHPVワクチンの接種により、感染予防効果を示す抗体は少なくとも12年維持される可能性があることが、これまでの研究でわかっています。
- 海外や日本で行われた疫学調査(集団を対象として病気の発生などを調べる調査)では、HPVワクチンを導入することにより、子宮頸がんの前がん病変を予防する効果が示されています。
また、接種が進んでいる一部の国では、子宮頸がんそのものを予防する効果があることも分かってきています。 - HPVワクチンの接種を1万人が受けると、受けなければ子宮頸がんになっていた約70人ががんにならなくてすみ、約20人の命が助かる、と試算されています。
副反応
HPVワクチン接種後には、多くの方に接種部位の痛みや腫れ、赤みなどが起こることがあります。
まれですが、重い症状(重いアレルギー症状、神経系の症状)が起こることがあります。
発生頻度 | 2価ワクチン(サーバリックス) | 4価ワクチン(ガーダシル) |
9価ワクチン(シルガード9) |
---|---|---|---|
50%以上 | 疼痛、発赤、腫脹、疲労 | 疼痛 | 疼痛 |
10~50%未満 | 掻痒、腹痛、筋痛、関節痛、頭痛など |
紅斑、腫脹 |
腫張、紅斑、頭痛 |
1~10%未満 | じんましん、めまい、発熱など | 頭痛、掻痒感、発熱 | 浮動性めまい、悪心、下痢、掻痒感、発熱、疲労、内出血など |
1%未満 | 注射部位の知覚異常、感覚鈍麻、全身の脱力 | 下痢、腹痛、四肢痛、筋骨格硬直、硬結、出血、不快感、倦怠感など | 嘔吐、腹痛、筋肉痛、関節痛、出血、血腫、倦怠感、硬結など |
頻度不明 | 四肢痛、失神、リンパ節症など | 失神、嘔吐、関節痛、筋肉痛、疲労など | 感覚鈍麻、失神、四肢痛など |
病気の名前 | おもな症状 | 報告頻度※ |
---|---|---|
アナフィラキシー | 呼吸困難、じんましんなどを症状とする重いアレルギー | 約96万接種に1回 |
ギラン・バレー症候群 | 両手・足の力の入りにくさなどを症状とする末梢神経の病気 | 約430万接種に1回 |
急性散在性脳脊髄炎 (ADEM) |
頭痛、嘔吐、意識の低下などを症状とする脳などの神経の病気 | 約430万接種に1回 |
複合性局所疼痛症候群 |
外傷をきっかけとして慢性の痛みを生ずる原因不明の病気 |
約860万接種に1回 |
(※2013年3月までの報告のうちワクチンとの関係が否定できないとされた報告頻度)
- 因果関係があるかどうかわからないものや、接種後短期間で回復した症状を含めて、HPVワクチン接種後に生じた症状として報告があったのは、接種1万人あたり、サーバリックス®またはガーダシル®では約9人、シルガード®9では約3人です。
- このうち、報告した医師や企業が重篤と判断した人は、 接種1万人あたり、サーバリックス®またはガーダシル®では約5人、シルガード®9では約3人です。
<痛みやしびれ、動かしにくさ、不随意運動について>
- ワクチンの接種を受けた後に、広い範囲に広がる痛みや、手足の動かしにくさ、不随意運動(動かそうと思っていないのに体の一部が勝手に動いてしまうこと)などを中心とする多様な症状が起きたことが報告されています。
この症状は専門家によれば「機能性身体症状」(何らかの身体症状はあるものの、画像検査や血液検査を受けた結果、その身体症状に合致する異常所見が見つからない状態)であると考えられています。
症状としては、(1)知覚に関する症状(頭や腰、関節等の痛み、感覚が鈍い、しびれる、光に対する過敏など)(2)運動に関する症状(脱力、歩行困難、不随意運動など)(3)自律神経等に関する症状(倦怠感、めまい、睡眠障害、月経異常など(4)認知機能に関する症状(記憶障害、学習意欲の低下、計算障害、集中力の低下など)などいろいろな症状が報告されています。 - 「HPVワクチン接種後の局所の疼痛や不安等が機能性身体症状をおこすきっかけとなったことは否定できないが、接種後1か月以上経過してから発症している人は、接種との因果関係を疑う根拠に乏しい」と専門家によって評価されています。また、同年代のHPVワクチン接種歴のない方においても、HPVワクチン接種後に報告されている症状と同様の「多様な症状」を有する方が一定数存在することが明らかとなっています。このような「多様な症状」の報告を受け、様々な調査研究が行われていますが、「ワクチン接種との因果関係がある」という証明はされていません。
- ワクチンの接種を受けた後や、けがの後などに原因不明の痛みが続いたことがある方は、これらの状態が起きる可能性が高いと考えられているため、接種については医師とよく相談してください。
接種後の症状に関する相談窓口
接種後に、健康に異常があるとき
各都道府県において、「ヒトパピローマウイルス感染症の予防接種後に生じた症状の診療に係る協力医療機関」を選定しています。
気になる症状の悪化や症状が継続する場合、または協力医療機関の受診については、まずは接種を受けた医師・かかりつけの医師にご相談ください。
不安や疑問があるとき、困ったことがあるとき
兵庫県の相談窓口
HPVワクチン接種後に気になる症状や学校生活などについて、総合相談窓口を常設しています。
相談窓口 | 相談例 | 電話 |
---|---|---|
<健康部門> 兵庫県疾病対策課 |
接種後、時々頭痛があるが副反応か? |
078-362-3226 |
<教育部門> 兵庫県教育委員会事務局体育保健課 |
症状があり、通学や学習に不安がある。 | 078-362-3789 |
健康被害がおきたとき
自費で任意接種を受けた方へ
キャッチアップ接種の対象者が任意接種を受けて、接種費用を負担した場合、その接種費用について償還払い申請が可能です。対象は、2価(サーバリックス)と4価(ガーダシル)の2つとなります。9価(シルガード9)を接種された場合は償還払いの対象外となりますので、ご注意ください。
参考
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このページに関するお問い合わせ
健康福祉部 健康推進課(健康センター)
〒665-0827 宝塚市小浜4丁目4番1号
電話:0797-86-0056 ファクス:0797-83-2421
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