ソーラーシェアリングについて

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ID番号 1028616 更新日  2020年3月24日

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ソーラーシェアリング

 本市は、エネルギーの自立性が高く、安全で安心な持続可能なまちを目指して、再生可能エネルギーの推進に取り組んでおり、中でも、市北部の西谷地区においては、太陽光を農業と発電でシェアするソーラーシェアリングの取組が進んでいます。

 ソーラーシェアリングは、エネルギーの地域分散化に寄与するだけでなく、農業の自立や地域振興といった課題への対応策になりうるものであることから、地域外からの参入も含めて、さらにソーラーシェアリングの導入が進むよう、その仕組みや取組を紹介します。

ソーラーシェアリング
   出典:一般社団法人西谷ソーラーシェアリング協会

 

 

西谷地区のソーラーシェアリング2号基(黒豆を栽培)

 市の北部に位置する西谷地区では、平成27年よりソーラーシェアリングの導入が進み、現在8基設置されています。西谷地区のソーラーシェアリングでは、豆類や水稲や葉物野菜など、周辺の田畑と同じ作物が栽培されています。

 

ソーラーシェアリングとは

 ソーラーシェアリングとは、農地に支柱を立てて、上部(約3mの位置)に太陽光パネルを設置し、太陽光を発電と農業でシェア(分け合い)する仕組みのことです。

 植物は一定量の光があれば育ち、それを超える量の光は光合成につながらず、成長には必要ありません(一部、例外あり)。ソーラーシェアリングの遮光率は30%程度(西谷地区の場合)であり、作物の生育に支障がないように設計します。

 支柱の高さ、幅に十分スペースを持たせるため、大型の農業機械も使用できます。

ソーラーシェアリングのメリット

(1)農業収入に加えて、発電した電気を売ることで収入が安定します。収入の安定化により、農業に専念し、より品質の高い作物づくりに取り組めます。

(2)作物、品種によっては、収量の増加や品質の向上も確認されています。

 (例:豆類では収穫量の増加、葉物類では葉が柔らかくなる、など)

(3)パネルの日影により、夏場でも作業がしやすくなります。

(4)休耕地や耕作放棄地を有効活用でき、農地の保全、地域の振興に貢献します。

西谷地区でのソーラーシェアリングの取組

位置図

宝塚市の市域は南北に細長く、南部は市街地、北部は豊かな自然に囲まれた農村地域から成っています。北部の西谷地区の地域内の人口は約2,500人であり、ソーラーシェアリングの設置が進んでいます。

西谷ソーラー
      出典:一般社団法人西谷ソーラーシェアリング協会

 

 

西谷地区のソーラーシェアリング1号基

 農地の約3分の1にあたる部分の上空に太陽光パネルが設置され、農作物と太陽光発電パネルで太陽光をシェアしています。葉物野菜は、葉が柔らかく、甘みがあると好評で、百貨店にも出荷されています。

 


 西谷地区では、地域の住民や市内の発電事業者により、平成27年からソーラーシェアリングの設置が進み、8基が設置されました。

 西谷地区での取組には次のような特徴があります。

◇一地区にこれほど急速かつ集中して導入が進む事例は珍しく、他都市からの視察も多く、全国的に注目されています。

西谷地区のソーラーシェアリング一覧

◇設置者は主に地域の住民であり、現在では、一般社団法人(西谷ソーラーシェアリング協会)を立ち上げ、地域主体でその導入推進に取り組んでいます。

同協会の代表理事を務める古家義高氏にソーラーシェアリングについてお話しいただきました。

◇地域の取組に対して、産学官の支援・協力があります。

 ・設置費用に対する無利子融資(対象団体の要件や審査あり)/兵庫県

・太陽光発電設備に対する固定資産税の課税免除(平成27~29年度取得に対して取得から5年間の固定資産税を免除)/宝塚市 ※すでに終了しており、新規の申請は受け付けておりません。

・市内の栄養学部を有する大学(甲子園大学)と市内の市民発電所運営会社((株)宝塚すみれ発電)が、ソーラーシェアリングの下に開設した市民農園において、さつまいもを栽培し、商品開発の研究を行っています。また、コープこうべがソーラーシェアリングの下での農業に2019年より参画しています。

ソーラーシェアリングを始めるための手続き

ソーラーシェアリングを始めるためには、事前に太陽光発電設備の設置と農地転用それぞれに手続きが必要になる場合があります。

(1)太陽光発電

  経済産業省へ事業計画認定の申請を行います。事業計画の認定通知が届いたら、電力会社へ接続契約の申込を行い、電力会社へ正式に許可と概算費用の算定を依頼します。

 →くわしくは、資源エネルギー庁ホームページを参照ください。

手続き

(2)農地手続き

 農地の立地により申請の種類が異なりますので、詳しくは農業委員会事務局へお問い合わせください。

※農地を所有していない場合は、農地の出し手と受け手の間に介在し、農地の貸し借りが円滑に進むよう調整する公的機関(農地中間管理機構)がありますので、以下のリンクを参考にしてください。

セミナーの開催

ソーラーシェアリングをテーマとした講演会・セミナーを開催しました。

・「ソーラーシェアリングをみんなで考える懇談会in西谷」【平成29年10月24日開催】

http://www.city.takarazuka.hyogo.jp/kankyo/energy/1021002/1002653/1022889/1022890.html

 

ソーラーシェアリングに関する情報や相談窓口

・営農型太陽光発電(ソーラーシェアリング) の状況や営農型発電による営農と発電を両立させる手法について掲載されています。(作成:農林水産省)

・営農型太陽光発電(ソーラーシェアリング) に取り組む方々や、その取組を支援する自治体や金融機関へ向けた取組支援ガイドブックです。先進事例や自治体、金融機関、国の支援メニュー等が掲載されています。(作成:農林水産省)

・農林漁業関係者や地方公共団体の方々が行う、農林漁業の現場で抱える課題を再生可能エネルギー事業を初めとした地域循環資源のエネルギー・マテリアル利用により解決しようとする取組を支援するため、専門家による個別相談窓口が設置されています。(農林水産省)

・農林水産省の推計によると、平成30年3月末時点において、全国で約1,500件が農地一時転用の許可を得ています。

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このページに関するお問い合わせ

環境部 環境エネルギー課
〒665-8665 宝塚市東洋町1番1号 本庁舎2階
電話:0797-77-2070(環境保全担当)
ファクス:0797-71-1159
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