vol.49 江戸時代の町並みが残る小浜地域で歴史を学ぼう!(2025年4月号)
今回は江戸時代の歴史を感じることができる、「宝塚市立小浜宿資料館」、「宝塚市立歴史民俗資料館旧和田家住宅」をご紹介します。
宝塚市立小浜宿資料館
宝塚市立小浜宿資料館は、戦国時代の武将・山中鹿之介幸盛(やまなかしかのすけゆきもり)を祖先とし、小浜地域で代々医業をしていた山中家の跡地に、小浜地域の歴史を紹介する資料館として平成6年に開館しました。
資料館の中には、昔の小浜の町並みを再現したジオラマや、大工道具、制札など歴史的な展示品がずらりと並んでいます。今回は施設ご担当者の大西さんにご案内いただきました!
小浜地域は15世紀末に浄土真宗の毫摂寺が建立され、その寺内町として発展しました。その後も大阪や京都と有馬、西宮などを結ぶ交通の要衝であるところから、宿場町として大いに栄え、大工や酒造りの町としても知られるようになったとのこと。
また、北・西・南の三方は大堀川が迂回、東側にはため池があり、自然地形をうまく利用した、攻め込みにくい地形が形成されています。その様子はジオラマで見ることができます!細かな部分まで丁寧に再現されていて、小浜の町並みや地形が一目でわかります。他にも、敵が攻めてきても一直線に進めないよう、わざと道をジグザクにしたり、寺内町への入り口を一つの橋とし、夜には閉じて夜襲対策をしていたなど、防御の工夫がたくさんされていたことに驚きました!
特に私たちが衝撃を受けたのは「御朱印伝馬札」です。よく見ると、左下に約10センチメートルの窪みがあり、そこには奉行の名前が墨で記されています。なんと、これは奉行が変わるごとに削って書き換えられたものだそう!何代にもわたって受け継がれてきたことがわかる、歴史的な品に目を奪われました!

宝塚市立小浜宿資料館
【所在地】宝塚市小浜5丁目6番9号
【営業時間】10時~15時
【休館日】月~金曜日、年末年始(12月28日~1月4日)
【観覧料】無料
【お問い合わせ】社会教育課 0797-77-2029
宝塚市立歴史民俗資料館旧和田家住宅
旧和田家住宅は、旧米谷村の庄屋であった和田家の邸宅で、江戸時代中頃、約300年前に建てられた、宝塚市内で現存する最も古い邸宅の一つです。また、平成7年1月に起きた阪神・淡路大震災により半壊しましたが、修理・保全工事を行い、平成8年4月に宝塚市の有形文化財に指定されました。
こちらは担当の大塚さんにご案内いただきました!
旧和田家住宅は、六室からなり、一部の部屋の間は約20センチメートルの高敷居で仕切られています。この高敷居は「納戸構(なんどがまえ)」と呼ばれるもので、江戸時代の様式を示しています。
ちなみに、使用人は納戸構がある部屋には入れなかったそう。さらに、女性の使用人ははしごで上がった半2階の狭い部屋で暮らし、男性は牛小屋付近の部屋で生活していたとのこと。家の構造から身分制の厳しさを感じました。
上客の接客空間である1番奥の部屋の襖は、金箔が用いられた豪華なデザインになっていました。それとは反対に、家の骨組みは質素な原木を使用し、「我々は贅沢していません」という意味を示しているそうです。
また、主人の部屋には内鍵があったり、刀を振りかざせないよう天井が低くなっていたりなど、争いのあった江戸時代の名残をとどめていました。家の造りには身内を守る先人の知恵がたくさん詰まっていることに関心しました。
宝塚市立歴史民俗資料館旧和田家住宅
【所在地】宝塚市米谷1丁目8番25号
【営業時間】10時~15時
【休館日】月~金曜日、年末年始(12月28日~1月9日)
【観覧料】無料
【お問い合わせ】0797-77-2029
ご案内いただきありがとうございました!
今回は大西さんと大塚さんにご案内いただきました。お話を伺う中で、新たな発見がたくさんありました!
小浜地域では昔の人々の暮らしをより身近に感じ、新たな発見ができること間違いなしです!ぜひ、江戸時代の暮らしを感じてみてはいかがでしょうか?


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